サステナビリティ

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社会との協調

写真家浅井慎平氏との対談のようすの写真

写真家浅井慎平氏との対談から

「環境問題は,市民一人ひとりが自分のこととして真剣に考え,取り組んでいかなければ解決できるものではありません。今こそ,環境のことをみんなで論議するときが来ています。」

九州電力株式会社 社長 鎌田迪貞



[広告,情報提供活動]

◇電気事業における環境行動計画

 電気事業は,国内のCO2排出量の約4分の1を排出している現状などを踏まえ,1996年11月電気事業連合会が「電気事業における環境行動計画」を公表しました。
その中で,CO2の排出については,2010年度における排出原単位を1990年度比で20%程度削減することを目標としています。当社も電気事業の一員としてこの行動計画に参画しています。



◇PRTR制度への取り組み

PRTR(環境汚染物質排出・移動登録)制度とは,有害な化学物質の環境への排出量等を事業者が報告,行政等がこれを社会に公表する仕組みです。
この制度は,事業者の有害化学物質の自主的管理を促進するとともに,その環境リスク対策の推進を図るものです。本制度は,1999年7月に法制化され,現在その詳細内容が検討されています。
 当社は,本制度の重要性を認識し,1997年12月から経団連が自主的に進めているPRTRへの取り組みに,参加しています。
[地域における活動への取り組み]
当社は,「社会から信頼され,認められる企業」を目指し,地域とスクラムを組んだ環境保全やふれあい活動,環境意識を啓発する研修会などを実施しています。1998年度の各支店における活動事例を,以下に紹介します。

◇北九州支店

毎年行われる地域ぐるみの一斉清掃活動ラブアース・クリーンアップに参加し,環境美化に取り組んでいます。
ラブアース・クリーンアップのようすの写真


苗木を植えるようすの写真 ◇福岡支店

 環境の日(6/5)に当社農業電化試験場で育成した苗木を保育園に寄贈,園児と一緒に植樹しました。


◇佐賀支店

 環境月間に佐賀駅で花の種と当社農業電化試験場で育成した苗木を配布しました。
苗木を配布しているようすの写真


浦上川の清掃のようすの写真 ◇長崎支店

8月に行われる原爆犠牲者慰霊と平和を願う万灯流しに備え,長崎市内を流れる浦上川の清掃を実施しています。1998年度は,地域の皆さまと合わせて,約50名が参加しました。


◇熊本支店

 熊本市の施設に当社農業電化試験場で育成した苗木などを寄贈,植樹しました。
苗木を植えるようすの写真


登山道の清掃整備活動のようすの写真 ◇大分支店

 大分支店では,1981年度から毎年山開き前にくじゅう登山道などの清掃整備活動を行っています。 1998年度は,5月17日に社員とその家族約400名のボランティアが参加して行われました。


◇宮崎支店

 川への感謝と浄化を願い,小学生約50人と共に,耳川にコイ5000匹を放流しました。
コイを放流するようすの写真


植林ボランティアのようすの写真 ◇鹿児島支店

 鹿児島支店などでは,松枯れ被害を受けている吹上浜(鹿児島県)で,1997年度に引き続き植林ボランティアを行いました。
 1998年度は,鹿児島県内の当社12事業所から243名,社外からも12団体131名が参加して,松を約10,000本植樹しました。
[国際協力]
地球温暖化や酸性雨などの地球規模での環境問題は,一つの国や企業だけでは解決は困難です。また,日本の電気事業者は省エネルギー,原子力発電,環境対策などの技術が世界最高水準にあります。
 当社では,海外の電気事業者と交流協定を結び最新の技術情報の交換を行うとともに,アジアを中心とした諸外国に対して専門家を派遣,また研修生の受け入れを行うなど積極的に技術協力を推進しています。


●当社の国際協力実績(1998年度)




























専門家派遣 18 2 20 1 21
研修生受入 1 32 7 8 3 6 14 71 86 157



◇経団連中国委員会植林協力部会への参加

 当社は,経団連が設置した中国委員会植林協力部会に参加して,中国に対する環境・緑化協力を目指しています。

[社員の意識高揚]
社員一人ひとりが環境問題に対する認識を深め,足下からの行動につなげるため,以下の取り組みを実施しています。


◇ISO14001への取り組み

1997年7月,国内電力会社ではじめてISO14001の認証を取得した松浦発電所において運用検証を行っています。また,1999年3月には,川内原子力発電所において認証を取得しました。


◇全社統一テーマを設定

 社員の一層の環境意識高揚を図るため,1998年度から「省エネルギー」「省資源」を統一テーマとして全員参加型の活動を展開しています。


◇環境関連資格の取得推進

 社員が自己啓発に取り組む制度を推進しており,環境関連についても通信教育などを通じて資格取得を支援しています。こうした取り組みの結果,1998年度末現在の環境関連の有資格者数は,公害防止管理者500人,エネルギー管理士474人となっています。


◇環境月間行事の開催

 1998年度は各事業所において次のような行事を実施しました。
 ○当社施設の見学会
 ○清掃奉仕活動(事業所主催,自治体主催)
 ○環境研修会,講演会
 ○苗木・緑化樹の配布,植樹(公的施設等)
 ○児童による野菜の収穫体験など
 ○河川へのアユやコイの稚魚放流など
[参考]オゾン層保護への対応

国際的に生産量が規制されている特定フロンなどについて,当社は生産者でなく規制を受けませんが,ユーザーとして消費量ゼロを目指しています。
1998年度は,発電プラントの定期検査が多く,作業着のドライクリーニング洗浄剤である特定フロンの消費量が増加しました。今後は,水洗いによる洗浄を更に進めるなど,消費量ゼロに向けて取り組みを進めていきます。

●当社の特定フロン等*1の充填量と消費量
当社の特定フロン等の充填量と消費量グラフ

*1: 特定フロン+四塩化炭素
*2: 充填量は,装置内に充填されている量,消費量は,補充などで実際に使用した量
[環境アクションレポートのアンケートから]
 昨年7月に発行した「九州電力環境アクションレポート’98」のアンケートを通じ,自治体,環境NGO,教育機関の方々などに当社の環境保全のあり方に対するご意見,ご感想を伺いしました。
 アンケートの送付総数は1,318,回収は403(回収率31%)となりました。


当社の活動として適切な項目は?

 約5割の人が「新エネルギーの導入」「環境保全対策」「エネルギーの有効活用」に期待されています。
九州電力環境アクションレポート’98の写真
当社の活動として適切な項目は?のアンケート結果グラフ
*カッコ内は回答者総数(403)に対する割合


アンケートで寄せられたご意見,ご要望

 アクションレポートに対しては,様々なご意見,ご要望が寄せられました。その一部をご紹介します。
放射性廃棄物に関する説明が不十分である。
諸外国が原子力発電削減の方向に進んでいるのに,我が国が全く逆方向に進んでいるのが心配です。
原子力を中心とした発電は日本にとって避けられないと思います。安全に事故のないようにお願いします。
項目が盛りだくさんで,どの項目に重点を置いているのかが見えにくい。
省エネルギーがアクションプランの筆頭にあがるべきでは?
九州電力が環境,新エネルギーの導入に力を入れていることがよくわかた。


ご意見,ご要望に対して

原子力発電に関しては,放射性廃棄物に関する記載内容の充実を図りました。
→放射性廃棄物の処理について
1999年度から新エネルギーに関する支援制度を開始しました。
→新エネルギー普及促進のための支援活動
「重点取り組みがわかりにくい」というご意見に対する工夫として,環境アクションプランを4つの柱に分類し,目的を明確にしました。
→環境アクションプラン

 今後も皆さまのご意見,ご要望を参考にし,当社の環境保全への取り組みを充実させ,その成果については,「環境アクションレポート」で報告していきたいと考えています。