サステナビリティ

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(3) 有害物質

【PRTR制度】
PRTR(Pollutant Release and Transfer Register=環境汚染物質排出・移動登録)制度とは,事業者が対象化学物質ごとに事業場からの排出量や廃棄物としての移動量を把握し,その結果を報告する制度であり,事業者の自主管理の促進と社会全体として化学物質の環境リスク対策推進を図るものです。
 日本では,先行していた欧米各国に続いて1999年7月「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化学物質管理促進法)」が公布され,2002年度から国が集計した調査実績が公表される予定となっています。

●PRTRの仕組み
PRTRの仕組み図
(1) 事業者は,事業所ごとの化学物質の環境への排出量等を把握し,都道府県経由で国に届出。(義務化)
(2) 国は届け出られた情報を物質ごとに,業種別,地域別等に集計・公表するとともに,都道府県へ提出。
(3) 国は,家庭,農地,自動車等からの排出量を推計して集計し,(2)と併せて公表。
(4) 国民からの請求に基づき,国は営業秘密を確保しつつ,個別事業所の情報を開示。

 化学物質管理促進法に基づき,2001年4月から事業者による特定化学物質の排出量等の把握が義務付けられますが,九州電力では,従来から自主的に調査・集計しており,1999年度における集計結果は次のとおりとなっています。今後とも,これまで以上に管理の充実を図っていきたいと考えています。

●PRTR調査実績(1999年度)
単位:トン/年
物質名
用 途
排出量
移動量
ヒドラジン
給水処理剤
0.0008
0
マンガン
排煙脱硫用触媒
0.14
0
トリクロロ
トリフルオロエタン
洗浄剤
3.6
0
リン酸トリス
(ジメチルフェニル)
タービン制御用
0
11
*化合物を含む。
  ダイオキシン類は実態把握中



【ダイオキシン】
 これまでダイオキシン類に対しては,大気汚染防止法と廃棄物処理法による規制が行われてきましたが,1999年7月「ダイオキシン類対策特別措置法」が新たに公布されました。
 九州電力は,ダイオキシン類の排出抑制のため,一般廃棄物焼却炉及び産業廃棄物焼却炉について可能な限り廃止するとともに,存続する焼却炉についても法令に基づく届出等の適正管理を行っています。

●九州電力の廃棄物焼却炉設置台数
1999年度末
一般廃棄物焼却炉
56基
産業廃棄物焼却炉
7基
*ダイオキシン類対策特別措置法による届出分(焼却能力50kg/h以上)

【PCB】
 PCBは,耐熱性,絶縁性,化学的安定性に優れていることから,変圧器などの電気設備に多く使用されてきましたが,有害性が問題となり,1972年には製造等が禁止されるとともに保有者には厳重な保管管理が義務付けられました。
 九州電力においてもPCB使用機器を保有していますが,専用の倉庫等において厳重に保管・管理しています。これらについては,廃棄物処理法に基づく安全な無害化処理を検討しています。