サステナビリティ

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5.リサイクル及び製品使用の長期化


【廃棄物処理】

◇廃棄物の発生状況

九州電力の事業活動に伴い発生する廃棄物としては,石炭を燃焼させた後に生ずる石炭灰,排煙脱硫装置からの副産物である石こう,金属くず,汚泥などがあります。
 1994年度には,全体で約49万トンの廃棄物が発生し,そのうち石炭灰と石こうが全体の92%を占めています。
 廃棄物全体のリサイクル率は45%で,このうち石こう,金属くずについては,ほぼ全量をリサイクルしていますが,全体の73%を占める石炭灰についてはリサイクル率29%となっています。

●九州電力の産業廃棄物排出実績(1994年度)
廃棄物名 発生量[万トン] リサイクル率[%]
石炭灰 35.3 29
石こう 9.3 100
汚泥 1.1 3
金属くず 1.3 100
その他 1.5 39
合計 48.5 45

【リサイクル】

◇石炭灰リサイクルの現状

 1994年度に発生した石炭灰約35万トンのうち,約10万トンを人工軽量骨材,セメント混和材,路盤材などとしてリサイクルしています。
 海外炭を燃料とする大型の火力発電所では,様々な種類の石炭を使用するため,排出される石炭灰の性状が一定していません。このため,商品価値のあるセメント混和材などに利用するための規格(JIS規格)に適合できず,発電所構内の管理型処分場に埋立て処分しているのが現状です。

●九州電力の石炭灰リサイクル率推移
九州電力の石炭灰リサイクル率推移グラフ
〔人工軽量骨材の製造〕

 国内炭燃焼灰を利用した人工軽量骨材については,1983年9月に大村発電所の敷地内に製造装置を設置し,原料の供給から製品の出荷まで一貫した管理の下に安定した品質が保たれています。用途は,構造用軽量コンクリート骨材をはじめ,外壁材などコンクリート2次製品としても利用されています。
 また,規格外品についても保水性,排水性に優れることから,トマトなどの養液栽培システムへの利用に関する研究を進めています。
 なお,海外炭燃焼灰を利用した人工軽量骨材についても製品化への取り組みを進めています。

●九州電力の人工軽量骨材製造量推移
九州電力の人工軽量骨材製造量推移グラフと人工軽量骨材の写真
〔紙資源リサイクル〕

 九州電力は,古紙回収にも積極的に取り組んでいます。
104事業所に古紙回収ボックスを設置し,1994年度は542トンの古紙を回収しました。これをパルプ用原木に換算すると約11,000本に相当します。
 また,コピー用紙などの再生紙使用も進めており,電算用紙を除きほぼ100%再生紙を利用しています。

●九州電力の古紙回収量推移
九州電力の古紙回収量推移グラフ