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平助筆復古堂(3)

2015年5月21日

-平助筆復古堂のものづくりへのこだわり-

前回に続き、室町時代(1501年)創業の、日本で最も歴史の古い筆専門店・平助筆復古堂(福岡市)をご紹介します。

平助筆の写真
10代目・河原田明社長の写真

創業当時の歴史を話してくださる10代目・河原田明社長

平助筆復古堂で扱う「平助筆」は、すべて職人による手づくり。

かつて、福岡で筆づくりが全盛だった戦前の頃は、平助筆復古堂も60人近い職人が筆づくりにいそしんでいたそうです。

現在は、筆の産地で知られる広島と京都の筆職人に「平助筆」の技法を伝承し、昔と変わらぬ筆づくりをおこなっています。

11代目・河原田浩さんの写真

ものづくりへのこだわりについて話す11代目・河原田浩さん

「当店のお客さまは、平助筆の書き心地を気に入ってごひいきくださるかたが多いんです。書道家のかたなどから、慣れ親しんだものと同じ書き心地の筆が欲しいとよく言われます。

そのため職人達は、筆先に使う毛一本一本の選定から本数までこだわり、しなり具合などを細やかに調整しながら手づくりしています」と11代目・河原田浩さん。

こまめに職人のもとへ通い、自身の目で厳しく品質のチェックをおこなっています。

人の手作業によるものながら、機械製品と同じような均一性が求められる平助筆。ハードルの高い要望にも、「お客さまに喜んでいただきたい」という思いと、決して手を抜かず応える姿勢が長くファンに愛されている秘密です。

次回、筆・墨選びのポイントをご紹介します。