企業情報

  • このリンクをシェア
  • ツイート

平助筆復古堂(最終回)

2015年6月19日

-大切にしている思い-

前回に続き、室町時代(1501年)創業の、日本で最も歴史の古い筆専門店・平助筆復古堂(福岡市)をご紹介します。

約500年という歴史の中、筆記具の変遷によって筆の需要が減るなど、書道の世界もさまざまに変化してきました。

平助筆復古堂の写真

ここ最近の書道界といえば、商品のパッケージやデザインなどに筆文字が使われる「デザイン書道」という新たなジャンルが登場してきたり、「書道ガール」のブームなど、書道に対しての楽しみ方やニーズは多彩になってきています。

11代目・浩さんの写真

11代目・浩さんは、謙虚な姿勢を第一に心掛けている

そのような中、同店が変わらず守ってきたのが「代々に継がれてきた"お客さまに常に謙虚で、喜んでもらうこと"を第一にした行動と、"平助筆復古堂(のれん)をお預かりしている"と先祖や継ぐ人のことを尊ぶ考え」と話すのは、11代目・河原田浩さんです。

次の当主に渡すため、自分は一時的にのれんを預かっているだけ。先祖が大事に継いできたのれんを自分の代で途切らすことはできない!と思うと、自然と謙虚な気持ちになれるのだそうです。

「500年も続いていますと、若いお客さまでも、その親御さまや祖父母さまの代までが同店を利用したり、知っていたりしてくれることがあります。三世代にも渡って信頼を寄せてくれているんだなと感じられるのは、とてもうれしいことです。それも先代達のおかげです」。

今日も謙虚な気持ちで、お客さまと向き合う平助筆復古堂は、これからも長年のファンに支えられて歴史をつないでいくのでしょう。

10代目・河原田明さんと11代目・浩さんの写真

※今回で最終回です。ご覧いただき、ありがとうございました。