電気料金の仕組み

1.電気料金の三原則

  • 電気・ガス等のエネルギー供給分野、鉄道・バス等の交通分野、上下水道等の公衆衛生分野などは、公益性が高く、市場競争による価格決定がなじまないことから、「公共料金」として政府または地方公共団体の規制を受けています。
  • 「公共料金」の規制は、国民生活に欠かせない財・サービスの提供に必要な費用の回収を確実に行う一方で、事業者が過度の利益を得ることを防止し使用者の利益を保護する、という両面の観点から行われています。
  • 電気事業についても、お客さまに安定的に電気を供給するため、規制部門(一般ご家庭などの低圧供給のお客さま)では、一般電気事業者(当社を含めた各電力会社)に独占供給が認められ、供給義務と料金規制等が課されています。
  • 電気料金の算定にあたっては、電気事業の規制法である電気事業法のもと、「電気の使用者の利益保護」と「電気事業の健全な発達」を図るため、以下の三原則を基本的な考え方としています。
電気料金の三原則の図
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2.電気料金の算定

個人のお客さま(規制部門:低圧)

  • 電気料金は、電気事業法第19条に基づき、「総括原価方式」により算定しています。
  • 「総括原価方式」とは、電気事業者が能率的な経営のもとで供給区域のお客さまに安定的に電気をお届けするために必要と見込まれる費用を原価として、電気料金を算定する方法です。
  • 発電から販売に係る費用(営業費)に、事業報酬を加え、控除収益を差し引いた額を総原価と呼びます。
  • 総原価の算定にあたっては、「将来の合理的な期間」(先行きの予測ができる期間)を原価算定期間(現行料金:1年)とし、同期間における供給計画や経営効率化計画等を考慮した事業の合理的な将来予測を前提としています。
  • 総原価には、供給区域のお客さまに電気をお届けするために必要な費用のみを含んでおり、他電気事業者等への販売、新規事業などに関する費用は含まれておりません。
  • 事業報酬は、設備投資などのための資金調達によって発生する支払利息や配当金などを賄うもので、いわゆる「資本コスト」に相当するものです。原価への織込みにあたっては、電気事業に必要な真実かつ有効な資産※1に対して、適正な報酬率(現行料金:3%※2)を乗じて算定しています。
※1  電気事業固定資産(発電所、送電線など)、建設中の資産(建設中の発電所、送電線など)、核燃料資産(ウラン等の原子力発電に必要な燃料資産)、運転資本(電気事業を運営するのに必要な運転資金など)など
※2  事業報酬率は、事業者が経済産業省令(一般電気事業供給約款料金算定規則)に基づき、金利水準や市場リスク等を総合的に勘案して決定します。
  • 控除収益とは、他電気事業者への販売電力収入料や電気事業雑収益(当社所有の土地・建物に関する貸地貸家料や電柱広告料など)など、電気料金以外に電気事業から得られる収入のことで、総原価と電気料金収入が見合うよう、この額を総原価から控除します。
電気料金の算定の図
営業費 燃料費や修繕費など、電気事業の能率的な経営に必要な費用
事業報酬 「公正報酬の原則」のもと、電気事業に必要な真実かつ有効な資産に報酬率を乗じたもの
控除収益 電気料金収入以外の収入
  • 総原価から自由化対象である特別高圧需要(受電電圧が2万ボルト以上のお客さま)、高圧需要(受電電圧が6千ボルト以上2万ボルト未満のお客さま)を除いた低圧需要の原価をもとに、電気の使用形態、使用期間、計量方法等に応じて、契約種別ごとに料金を設定しています。

法人のお客さま(自由化部門:特別高圧・高圧)

  • 自由化部門の電気料金は、原則として行政による規制はありませんが、一般電気事業者は、国が定めた「適正な電力取引についての指針」により、電力市場を競争的に機能させていくため、標準的な料金メニューを設定し、広く一般に公表することが望ましいとされており、当社においても「標準供給条件」の公表をおこなっています。なお、お客さま保護の観点から、どの供給者とも契約が成立しない場合は、区域の電力会社が行政に届け出た料金(最終保障約款)により、供給を行います。
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3.電気料金の申請

  • 料金値上げの場合、公聴会をはじめ関係各所の意見等を踏まえ、最終的に経済産業大臣の認可を受ける必要があります。認可を受けるにあたっては、総原価の項目ごとに適正性を審査する「個別査定」だけでなく、「ヤードスティック査定※」による相対評価も実施されます。
    事業者間の間接的な競争による経営効率化の促進を目的として、複数の事業者のコストを比較し、コスト削減などの効率化の度合いを共通の「ものさし(ヤードスティック)」で相対的に評価すること
  • 料金値下げの場合には、平成12年以降、「届出制」が導入されています。これは、効率化の成果をより機動的にお客さまへ還元できるようにするとともに、料金値下げの時期や幅など、電気事業者の経営の自主性を尊重し、その責任を明確化することで事業者の自主的な経営効率化を促す仕組みです

【電気料金改定(値上げ)のプロセス】

電気料金改定(値上げ)のプロセスの図

※値下げの場合は、行政による査定や、公聴会開催は行われません。

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4.当社の経営効率化と料金値下げ

  • 料金原価は、想定値であるため、販売電力量等の前提条件の変動やその後の効率化の進展等により、実績値との差が生じることがあります。
  • これら効率化の成果について、九州電力では、料金値下げという形でお客さまに還元しており、平成12年以降で5度、単純累計で約20%の値下げを実施しています。

【当社の料金改定】

改定時期 改定率
平成12年10月 マイナス6.12%
平成14年10月 マイナス5.21%
平成17年 1月 マイナス5.46%
平成18年 4月 マイナス3.71%
平成20年 9月 マイナス1.18%
マイナス20%程度
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5.電気事業制度改革(平成7年)以降における電気料金制度の主な見直し

時期 概要 見直しの内容
平成8年 選択約款の導入(料金メニューの追加) 負荷平準化など、「設備の効率的使用」のための選択制料金制度が導入されました。当制度導入により、通常の料金メニューに加え、「時間帯別電灯」などの料金メニューが選択可能となりました。
平成8年 燃料費調整制度※1の導入 電気事業者の効率化努力の及ばない為替レートや燃料価格の影響を外部化することにより、事業者の経営効率化の成果を明確にし、これら経済情勢の変化を迅速に電気料金に反映させると同時に、事業者の経営環境の安定を図ることを目的とした、燃料費調整制度が導入されました。
平成12年 料金値下げの場合は届出制に変更 料金改定の機動性や事業者の自主性を尊重する観点から、料金値下げの場合には、届出による料金改定が可能となりました。
平成21年 燃料費調整制度の変更 燃料価格の大幅かつ急激な変動をふまえ、燃料価格の変動をより迅速に電気料金に反映させるとともに、料金の変動を平準化する制度へ変更になりました。
平成22年 太陽光発電促進付加金の設定 「太陽光発電の余剰電力買取制度※2」により、前年の買取費用を、「太陽光発電促進付加金」として、電気使用量に応じて公平に負担する制度が開始されました。
なお、「太陽光発電の余剰電力買取制度」は、平成24年7月から「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」に移行されました。
平成24年 再エネ賦課金の設定 「再生可能エネルギーの固定価格買取制度※3」により、再生可能エネルギーの買取に要する費用を、「再エネ賦課金」として、電気使用量に応じて公平に負担する制度が開始されました。
なお、再エネ賦課金単価は、全国一律の単価で、毎年度経済産業大臣により決定されます。
※1 「燃料費調整制度」の詳しい内容については、こちらをご参照ください。
※2 「太陽光発電の余剰電力買取制度」の詳しい内容については、こちらをご参照ください。
※3 「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」の詳しい内容については、こちらをご参照ください。

 「燃料費調整額」、「再エネ賦課金等(太陽光発電促進付加金 、再エネ賦課金)」は、毎月の「電気ご使用量のお知らせ」に記載しています。

【電気ご使用量のお知らせ サンプル(従量電灯B契約の場合)】電気ご使用量のお知らせサンプル(従量電灯B契約の場合)


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