事業概要

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川内原子力発電所1号機 第25回定期検査における制御棒の曲がり発生について

発生日

2020年7月16日

発電所

九州電力 川内原子力発電所1号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力89万kW)

内容

事象

川内原子力発電所1号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力89万キロワット)は、第25回定期検査において、制御棒クラスタ(以下、RCCという。)の検査を実施中のところ、RCC1体の外観確認を終え、使用済燃料プール内で移動し、所定の位置に収納しようとした際、RCCを構成している24本の制御棒のうち、1本に曲がった様子が認められました。

調査結果及び推定原因

状況確認を実施した結果、推定原因は以下のとおりです。

  • 通常は、RCCを制御棒取扱装置に完全に収納した状態で、所定の高さまで下降し、センタリングをおこなったうえで、ガイドピンを所定の位置に嵌め込みRCCを燃料集合体へ挿入します。
  • 今回は、RCCの収納が不十分な状態であったため、所定の高さまで下降しようとした際、使用済燃料ラックにRCCの先端が接触し、曲がりが生じたと推定されます。
  • RCCの収納が不十分な状態であった原因は、燃料検査エリアでRCCを収納する際、作業要領書に記載されていた、収納を確認する手順(表示灯の点灯確認)が行われず、現場にいた作業及び検査に係る関係者がRCCを完全に収納したと思い込んだと推定されます。
  • 使用済燃料ラックに異常はありませんでした。

対策

対策として、以下を実施します。

  • 予備品(新品)に取り替えます。
  • 制御棒取扱装置にRCCが完全に収納されていることを確認するため、作業要領書を改訂し、表示灯の点灯確認に加え、モニタによる確認手順を追加するとともに、現場での確認者を明確にします。
  • 上記について、当社および協力会社の関係者全員へ教育を行います。