事業概要

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石松 秀世

適切な機器を適切な時期に適切な方法で保守する仕組みを作っています。玄海原子力発電所 保修第二課(保全)/昭和55年入社 石松 秀世

お仕事について聞いてみました

業務内容を教えてください。

  • 石松さん:原子力発電所には、何万という機器がありますが、そのうち一つでも不具合が生じると発電所を止める事になってしまうこともあります。そのような事態を招く事が無いよう、私の仕事は、たくさんある機器に異常が生じる前に点検し、保修することです。
    実際に私が点検作業を行うわけではありませんが、あらゆるデータを評価して、設備の点検計画を作成するなどの仕組み(ルール)を作っています。異常が起こる前に点検し、記録をとり、分析・評価をし、次の点検計画を練って、それに従ってまた点検をおこなっていく…。計画にのっとった点検が現場で行われているのか確認することも、私の大事な任務です。

どのような点検作業があるのですか?

  • 石松さん:発電所では、蒸気の力で発電機を回すタービンや、熱交換器、弁およびポンプなど、設備ごとにさまざまな分解点検や機能試験が行われています。

今、特に力を入れていらっしゃることはありますか?

  • 石松さん:現在、いち早く異変を察知したり、異常部分の把握に有効な状態監視技術(振動診断・赤外線診断など)の導入、既に導入した技術もありますが、その新技術を使った新たな仕組みづくりをおこなっています。また、点検した結果を評価し次回の点検計画へどのように反映していくのか、原子炉を安全に運転していくための、更に適切な仕組みとはどのようなものか。日々、考察しています。

振動診断:振動計にてポンプ等の回転機器の振動値を測定し、軸受部の異常を早期に発見する技術。
赤外線診断:赤外線カメラにて電気盤等の温度を測定し、温度状況を把握することにより異常を早期に発見する技術。

業務に欠かせないアイテムは?

  • 石松さん:私たち保修課員が主に作成しているもので、いつどの時期にどのような点検業務を行うか…などをまとめた「保修基準・要領集」です。毎日、安全・確実に業務を執り行えるよう、「保修基準・要領集」に基づいた計画や点検がされています。また、国から基準・要領通りに点検を実施しているのか審査を受けますが、その時に基準や要領にて説明します。また、発電所員からの問い合わせに対する説明の時にも必要です。発電所の高い安全性を確保するため、こまめに修正を加えながら「保修基準・要領集」は更新されています。

日頃から心掛けている事や、原子力発電所に対する思いなどを教えてください。

  • 石松さん:私は、これまで、玄海原子力発電所3、4号機の新検査制度に伴う新しい仕組みづくりに携わってきました。新しい仕組みを作るためには発電所員の協力が必要です。そのために発電所員へ意見の聴取や周知・説明会などを開催し、極力、全ての発電所員に納得してもらえるような仕組み作りを心掛けています。
    また私は、「数少ない原子力発電所の保全の一部を自分が担っている」ことに対して、誇りをもって働いています。これからも、徹底した保全活動を通じて、原子力発電に対する信頼性の向上に努めたいと思います。

新検査制度:保全計画の届出、設備の劣化状況に関するデータの収集と点検計画への反映、新しい技術を用いた状態監視の導入などに対し国が実施状況を厳格に確認する制度。

コラム 私の充電タイム

休日の日課は、まず午前中に約10~20kmのジョギング。その後、畑仕事と庭の草むしりをして、午後は妻と食材などの買い出しに出かけます。土・日曜の夕食は私が担当することが多いですね。和洋中、何でもつくりますが、最近凝っているのは「小籠包」作り。家族の評価も上々で、喜んでもらえるのはうれしいですね。本当は私の酒の肴のために料理を作っているのが本音なんですけど…。