事業概要

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鬼木 和幸

“もしも”の時に備え「安全文化」を根づかせたいです。玄海原子力発電所 原子力訓練センター/平成3年入社 鬼木 和幸

お仕事について聞いてみました

業務内容を教えてください。

  • 鬼木さん:私が働く原子力訓練センターは、原子力発電所の更なる安全運転に向けて、発電所員を対象に運転と保修の訓練を行うところです。私は、そこで発電所の運転員を対象とした運転の訓練を担当しており、実際のものと同じ中央制御盤(注)をモデルとしたシミュレータを使って、万一のトラブルに備えた対応訓練をおこなっています。

(注)中央制御盤:発電所の運転操作・監視を行う制御盤。

どうして訓練が必要なのですか?

  • 鬼木さん:発電所を動かす運転員は、実際に現場でトラブルを起こすわけにはいきません。ですから実践で学ぶという事はできません。しかし、万一トラブルが起こった時に対応するための技術は備えておかなくてはなりません。そのためにも、"もしも"を想定した訓練を行う必要があるのです。

運転員は、皆さん同じ訓練内容なのですか?

  • 鬼木さん:一人前の運転員(原子炉を動かす運転員)になるには10年かかると言われるほど、発電所の運転には幅広い知識が必要です。訓練のコースは、指導を受ける運転員の実務経験によって分けられており、コースごとに訓練内容は違っています。経験の浅い運転員に対しては、シミュレータ訓練にて、基礎をしっかり踏まえたわかりやすい指導を心掛けています。他には、ベテラン運転員を対象としたテクニカル訓練や当直班全員を対象としたチームワークを養うファミリー訓練の設定もあり、コースに応じて指導ポイントを変え、訓練をおこなっています。また、定期的な訓練とは別に、所員からの要望を踏まえてテーマを決めた自主訓練もおこなっています。

業務に欠かせないアイテムは?

  • 鬼木さん:私は発電所の運転を担当する発電課に18年間在席し、実際に中央制御室で発電所の安全を守ってきました。業務に欠かせないアイテムとしては、その現場で培ってきた経験と、それをわかりやすく伝える口と手です。シミュレータでは、実機と同様の運転操作ができる上、プラントの起動や停止操作の訓練の他、200種類以上もの事故や故障を想定した対応訓練ができます。あらゆるシチュエーションを想定し、自分自身の経験を踏まえながら、「訓練では1つでも知識を身につけて帰って欲しい」という思いで指導しています。

ご自身の業務に対する思いなどを教えてください。

  • 鬼木さん:訓練を通して安全確保を常に最優先とする、原子力の「安全文化」を根づかせて行きたいです。私が指導する運転員は、発電所を実際に動かしている人達です。ちょっとでも不安や疑問を感じたら安全側に舵を取れる思考と行動が大切です。自分がおこなっている指示で、発電所のどの部分がどのように稼働しているのか、結果どうなるのか…。そういった発電所全体の動きをイメージしながら行動することで、安全運転は守られるのだと思います。
コラム 私の充電タイム

スポーツが好きで5年前までバレーボールをしていましたが、今はもっぱら応援専門です。子ども達がサッカーをやっていてよく観戦に行くのですが、応援というのもなかなか大変ですよ(笑)。あとは庭の草むしりです。子どもを楽しませようと庭の芝を仮面ライダーのシルエットにカットしたことがあるのですが、喜んでもらえたけれど本当に大変でした。今年も挑戦するか、現在検討中です。

カッティングを施した庭