トップメッセージ
お客さまや地域社会に信頼いただけるようCSR(企業の社会的責任)の観点に基づいた事業活動を展開し、電力の安定供給に向け全力を尽くしてまいります。

九州電力株式会社 代表取締役社長
眞部利應

 東日本大震災により被災された皆様方に心よりお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

 震災はわが国の経済・社会に甚大な被害を及ぼし、東京電力福島第一原子力発電所では深刻な事故が発生しました。事故の影響はいまだ続いており、全国的に定期検査中の原子力発電所の運転停止が継続しています。
 このような中、当社においては、夏の電力需給のひっ迫が懸念されましたが、お客さまのご理解・ご協力を賜り、電力供給に大きな支障は生じませんでした。心より感謝申し上げます。しかし、今冬は、すべての原子力発電所が運転を停止しており、夏にも増して厳しい状況となっています。火力発電所等の補修時期の調整や燃料の追加調達など、あらゆる供給面の対策に取り組んでいますが、安定供給に必要な予備力を確保することが難しい状況であり、やむを得ず、節電へのご協力をお願いしております。ご不便とご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんが、当社としましては、供給面の対策に加え、電力供給設備の事故防止・維持管理などに万全を期してまいりますので、お客さまにおかれましても、ご理解・ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

 原子力発電所の発電再開に関連して昨年6月に開催された経済産業省主催の「玄海原子力発電所 緊急安全対策 県民説明番組」に際し、協力会社等に対して、原子力発電所の発電再開に賛成する意見投稿を要請していたという事実や過去に開催された原子力に関する国のシンポジウム等において、協力会社等に対し参加を呼びかけていたことが判明しました。
 これら一連の事象により、玄海町を始め佐賀県の皆さま、九州、更には国民の皆さまに対し、多大なご迷惑とご心配をおかけしたことを深く反省するとともに、心からお詫び申し上げます。

企業活動の透明化等を推進し、新しい九州電力に生まれ変わります。

 今回の意見投稿呼びかけ事象等を受け、社外有識者で構成する「第三者委員会」を設置し、事実関係の再調査及び問題の本質と原因の究明並びに再発防止策の深掘りを行いました。
 この結果、一連の事象の根本原因は、原子力発電に係る急激な環境変化の中、お客さまの視点に立った「透明性の高い事業運営」を行うことができなかった点などにありました。
 今後は、第三者委員会の提言を踏まえ、「企業活動の透明化」、「コンプライアンス推進体制の再構築」、「組織風土の改善」などを柱とする再発防止策を着実に実施し、経営層をはじめ全社一丸となって、信頼の回復に取り組んでまいります。

原子力発電所の安全・安心の確保と電力の安定供給に取り組みます。

 原子力発電については、エネルギーセキュリティ面や地球温暖化対策面から、安全性を大前提として、その重要性は変わらないものと考えていますが、福島第一原子力発電所事故を踏まえ、国レベルでのエネルギー政策の見直しが行われており、その方向性に沿って当社としての対応を図っていきます。
 今回の事故により、原子力発電の安全性に対する信頼が大きく揺らぐ結果となりました。原子力に携わる事業者としてこの事態を大変重く受け止めており、原子力発電所の徹底した安全・安定運転に取り組んでまいります。
 具体的には、地震・津波により常設の冷却設備が使用できなくなった場合にも、原子炉や使用済燃料貯蔵プールを継続的に冷却できるよう対策を講じるなど安全強化策に取り組んでいます。また、現在、「原子力施設の安全性に関する総合評価(ストレステスト)」を進めているところであり、安全裕度について的確に確認をおこなっていきます。さらに、事故の分析から得られる新たな知見を迅速かつ適切に反映し、原子力発電所の更なる安全確保に最大限努力していきます。これらの取組みについて、地域の皆さまに様々な機会を捉えてご説明を行い、ご理解と信頼を得られるように努めていきます。
 再生可能エネルギーについては、導入拡大に向けて積極的に取り組むとともに、分散型再生可能エネルギーが大量に普及した場合においても、高品質、高信頼度、かつ効率的な電力供給を維持できるよう、スマートグリッドの検証に向けた取組みを進めていきます。併せて、お客さまへの省エネルギーの提案など、エネルギー利用効率化の取組みについても引き続き推進します。
 こうした取組みを通して、今後も基本的使命である電力の安定供給に向け全力を尽くしてまいります。

お客さまや地域社会などステークホルダーの皆さまと一緒になって考え、行動します。

 当社は、昨年5月1日に創立60周年を迎えることができました。これもひとえに、皆さまのご理解とご協力によるものであり、心から感謝申し上げます。今後も、持続可能な社会の実現に向けて、お客さまや地域社会をはじめとする事業活動に関わる全ての方々と一緒になって考え、行動していきたいと考えています。
 このため、毎年発行する「九州電力CSR報告書」をもとに、様々な機会を通じてステークホルダーの皆さまの声をお聞かせいただいています。お寄せいただいたご意見等につきましては、当社の経営や業務運営に反映させることで、CSRへの取組みの更なる充実を図っていきます。
 皆さま、どうぞ忌憚のないご意見を賜りますようお願い申し上げます。


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