サステナビリティ

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「九州ふるさとの森づくり」の特色

1 植樹地

植樹地は、原則として公有地や社有地を選定しています。

2 樹種、植樹方法

植樹に使用する樹木は、その土地本来の樹種(広葉樹、九州ではシイ・タブ・カシ類が中心)を中心としています。

また、横浜国立大学名誉教授の宮脇昭氏が提唱する植樹方法「ふるさとの木によるふるさとの森づくり(宮脇方式)」を参考に、密植・混植を基本としています。

[鹿児島県肝属町(旧肝属郡内之浦町)]植樹地の現在の様子の写真

女子畑いこいの森づくり[大分県日田市]
(写真は2002年度実施分)
横浜国立大学名誉教授の宮脇昭氏によるご指導のもと、密植・混植による植樹を実施

3 育林活動(下草刈)

横浜国立大学名誉教授の宮脇昭氏が提唱する植樹方法「ふるさとの木によるふるさとの森づくり(宮脇方式)」を参考に、苗木がその土地の土壌・気候等の環境になじむまでの植樹後3年程度の期間、維持管理として育林活動(苗木の周りの下草刈)を行います。

植樹地選定時に自治体(土地所有者)と協議し、原則は自治体に維持管理(ボランティアによる維持管理を含む)をお願いしています。それが難しい場合は、年間1回程度、3年間を上限に当社においても維持管理を実施しています。

「古賀市10万本ふるさとの森づくり」[福岡県古賀市]育林活動の様子の写真

「古賀市10万本ふるさとの森づくり」[福岡県古賀市]育林活動の様子
(写真は2010年度実施分)

参考:ふるさとの木によるふるさとの森づくり(宮脇方式)

  • 土地本来の植物群落である潜在自然植生(注)を見極めます。
    (九州はシイ・タブ・カシ類が中心)
  • 密植(2~3本/平方メートル)、混植(様々な樹種の組み合わせ)を行います。
    • 密植による密度効果により競り合い、樹林が早く形成されます。
    • 競争、共生、我慢をしながら生長し、20~30年で立体的な強い常緑広葉樹林ができます。
  • 土砂流出防止のためのワラを敷き、縄で抑えます。
  • 3年程度の維持管理(除草)を行います。
    • 3年くらいの間は雑草が一時的に生えますが、樹木が茂ってくると、地面に光が届かず、雑草が生えにくくなります。したがって、3年くらいの除草管理をすれば、後は自然の管理・自然淘汰に任せることができます。

こうして形成された「その土地本来の森」は、将来豊かな生物多様性を維持し、水源かん養、土砂災害の防止、保健休養の場の提供など、様々な公益的機能を果たします。

密植・混植、敷き藁の様子の写真

密植・混植、敷き藁の様子

(注)潜在自然植生とは

  • 「人間が植物に対しての干渉(伐採、火入れ、土地造成など)を全てやめた場合に、生育する植物」がつくる自然の森のことです。
  • その土地の潜在自然植生に基づく木を植えれば管理の手間が少なく、100年・1000年生き延びる森となります。
  • 土地本来の森は高木、亜高木、低木、下草と多様な植物が育成する多層群落の森を形成します。
    (多層群落の森は、防音・防塵・水質浄化・大気浄化・水源涵養などの環境保全機能や、防風・防潮・斜面保全などの防災機能を持つほか、生物多様性も豊かで、CO2吸収に優れています。)