●九州電力のCO2排出抑制への取り組み
CO2総排出量を抑制するためには,CO2排出量原単位を小さくし,かつ総発電電力量を抑制する必要があります。
このうち,CO2排出量原単位については,発電を行う九州電力がその低減に取り組むものですが,総発電電力量は電力消費量そのものであり,主として消費サイドにおいて省エネルギーなどにより抑制することができます。
【産業廃棄物のリサイクル】
九州電力は,火力発電所から排出する石炭灰をはじめ,年間約50万トンの産業廃棄物を発生しており,リサイクル率は,45%となっています。
今後も,産業廃棄物の減量化,適正処分,リサイクルの促進に努めていく必要があります。
●九州電力の産業廃棄物処理状況(1994年度)
【負荷平準化・エネルギー利用効率化】
近年,冷房需要の増加により,昼夜間・季節間の需要格差は年々拡大しています。このままでは,発電設備は,夜間,効率の低い低出力で運用されることになり,総合発電効率の低下をもたらします。
昼間の最大電力需要を抑制(ピークシフト)して,夜間の最小電力需要を底上げ(ボトムアップ)できれば,総合発電効率の向上はもちろんのこと,発電・輸送設備の新増設も抑制することができ,ひいてはCO2排出量などの環境負荷の低減につながります。
九州電力では,電気温水器や蓄熱式ヒートポンプの普及など負荷平準化対策を推進し,設備の効率的な運用を図るとともに,省エネルギーなどエネルギー利用の効率化を進め,環境負荷の低減に努めていく必要があります。
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