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社長メッセージ

 株主の皆さまには、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。

 はじめに、2023年度の業績につきましては、燃料価格の下落により燃料費調整の期ずれ影響が前期の差損から差益に転じたことに加え、原子力発電所の稼働増などにより燃料費が減少したことなどから大幅に改善し、経常利益は2,381億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,664億円となりました。

 2024年度につきましては、売上高の増加はあるものの、燃料価格の下落による燃料費調整の期ずれ差益縮小や、卸電力市場価格の上昇による購入電力料の増加などによって、経常利益は1,100億円程度、親会社株主に帰属する当期純利益は800億円程度で、いずれも今期を下回る⾒通しとなっておりますが、中⻑期的な収⽀・財務状況などを総合的に勘案し、普通株式1株あたりの配当は50円へ増配する予定としております。

 さて、当社グループは、「九電グループ経営ビジョン2030」の実現に向け、国内電気事業のほか、成⻑事業でも挑戦を加速させております。電力の安定供給につきましては、ウクライナや中東をはじめとする国際情勢の変化に伴う、燃料確保のリスクが依然としてあることから、今後も状況を注視しながら、緊張感を持って取り組んでまいります。カーボンニュートラルの実現に向けては、「電源の低・脱炭素化」と、「電化の推進」を両輪とした取組みを更に加速させてまいります。

 また、国内電気事業以外の分野につきましては、取組みの内容やエリアなど、事業の幅が広がりを⾒せ、着実な成⻑を続けており、今後もROIC(投下資本利益率)の活⽤による、資本効率性を意識した経営の徹底を通じて、更に成⻑軌道に乗せてまいります。加えて、「九電グループ経営ビジョン2030」の達成に繋げるため、新たなグループ体制に関する検討を進めるとともに、昨今の情勢変化や⻑期⽬線での経営環境を踏まえ、新たな経営ビジョンの策定につきましても、今後検討を進めてまいります。

 エネルギー業界を取り巻く環境の変化をチャンスと捉え、持続的な企業価値向上に向けた取組みを進めてまいります。

 株主の皆さまにおかれましては、なお一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申しあげます。

2024年6月

代表取締役 社長執行役員 池辺和弘