プレスリリース

  • このリンクをシェア
  • ツイート

平成30年5月15日
九州電力株式会社

玄海原子力発電所4号機1次冷却材ポンプシール部の流量増加原因と対策についてお知らせします

 定期検査中の玄海原子力発電所4号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力118万キロワット)は、1次冷却材ポンプの試運転準備中の5月3日に、同ポンプNo.2シール部について、高圧の1次冷却材が漏えいしないように流している水の流量(No.2シール水戻り)が、通常より多いことを確認したことから、起動工程を一旦止め、点検を行うこととしました。
 本事象による系統外への1次冷却材の漏えいや環境への放射能の影響はありません。

平成30年5月3日お知らせ済み

 点検の結果、以下の理由により、可動機能を有するNo.2シール部のシール面が開いた状態となり、No.2シール水戻り流量が増加したものと推定しました。

  1. 1次冷却材ポンプのパージ水ライン及びNo.2シール水戻りラインを満水保管したことにより、No.2シール部に大きな力が加わり、No.2シール部の可動機能に係るOリングが隙間に噛み込んだ。
  2. そのため、Oリングが拘束されることにより、No.2シール部が固着して可動性が悪化し、シール面が開いた状態となった。

 点検の結果を踏まえ、以下の対策を行います。

  • 1次冷却材ポンプについては、一体型の組立品となっているNo.2シールとNo.3シールを取り替える。
  • 1次冷却材ポンプのパージ水ライン及びNo.2シール水戻りラインを保管する際には、気相部を確保し満水保管としない運用に見直す。

 当社は、引き続き、安全確保を最優先に、検査や作業を一つひとつ丁寧に進めてまいります。

【No.2シール部の可動機能に係るOリング】

2個の円筒形の金属部の外側と内側の隙間にあるゴム製のリング。

以上