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社長メッセージ

 平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

 九電グループは、「ずっと先まで、明るくしたい。」をブランドメッセージとする「九電グループの思い」のもと、「低廉で良質なエネルギーをお客さまへ安定してお届けすることを通じて、お客さまや地域社会の生活や経済活動を支える」ことを使命に事業活動を進めています。

 当社グループの経営環境は、世界情勢の不安定化に伴い燃料価格のボラティリティが高まる一方で、データセンターや半導体関連産業による電力需要の増加が見込まれるなど、人々の生活や社会経済活動を支える電力を低廉かつ安定的に供給することの重要性がこれまで以上に高まっております。
 また、世界的な脱炭素の潮流のなかで、当社グループは、日本政府の方針である「2050年カーボンニュートラル」や「2030年温室効果ガス排出削減目標」の達成に向け、エネルギー事業者としての積極的な貢献が期待されております。
 さらに、ビジネスモデルや業務プロセスの抜本的変革に向けたデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や、企業の価値創出の原動力としての人的資本経営の重要性がより一層高まるなど、現在の経営環境は大きな転換期にあります。

代表取締役 社長執行役員 池辺和弘の写真

こうした中、当社グループは、「九電グループ経営ビジョン2030」の実現に向け、国内電気事業のほか、成長事業でも挑戦を加速させております。
 電力の安定供給につきましては、ウクライナや中東をはじめとする国際情勢の変化に伴う、燃料確保のリスクが依然としてあることから、今後も状況を注視しながら、緊張感を持って取り組んでまいります。カーボンニュートラルの実現に向けては、「電源の低・脱炭素化」と、「電化の推進」を両輪とした取組みを更に加速させてまいります。

 また、国内電気事業以外の分野につきましては、取組みの内容やエリアなど、事業の幅が広がりを見せ、着実な成長を続けており、今後もROIC(投下資本利益率)の活用による、資本効率性を意識した経営の徹底を通じて、更に成長軌道に乗せてまいります。

 加えて、「九電グループ経営ビジョン2030」の達成に繋げるため、新たなグループ体制に関する検討を進めるとともに、昨今の情勢変化や長期目線での経営環境を踏まえ、新たな経営ビジョンの策定につきましても、今後検討を進めてまいります。

 エネルギー業界を取り巻く環境の変化をチャンスと捉え、持続的な企業価値向上に向けた取組みを進めてまいります。

 ステークホルダーの皆さまのご期待に応えるべく、グループ一丸となって邁進してまいりますので、引き続き、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2024年7月
九州電力株式会社
代表取締役 社長執行役員 池辺和弘