フライアッシュとは、微粉炭燃焼ボイラ及び加圧流動床燃焼ボイラの燃焼ガスから集じん器で採取された石炭灰のことです。
微粉炭燃焼ボイラから発生したフライアッシュは大部分が灰白色ですが、灰中の未燃炭素が増えるにしたがって黒味を帯び、また、鉄分が多くなるとわずかに赤みを帯びてきます。
また、フライアッシュ粒子は、球状でガラス質のものが大部分を占めています。
フライアッシュ(FA)の主な特徴
耐久性と水密性に優れています。
主成分はシリカ[SiO2]とアルミナ[Al2O3]ですので、セメントに混合すると、セメントの水和反応で生成する水酸化カルシウム[Ca(OH)2]とポゾラン反応を起こすなど、耐久性と水密性を向上させる働きをします。 |
フライアッシュ外観写真 |
流動性に優れています。
フライアッシュは、微粉炭の燃焼により溶解した灰分が冷却される際、表面張力により球状になった微細粒子(0~100μm)です。 |
フライアッシュ電子顕微鏡写真 |
PFBC-フライアッシュ(P-FA灰)の主な特徴
加圧流動床燃焼(PFBC:Pressurized Fluidized Bed Combustion)ボイラから発生する石炭灰のうち、サイクロンや電気集じん器で回収されるものをP-FA灰といいます。
自硬性を有しています。
酸化カルシウム[CaO]及び石こう[CaSO4]を含んでおり、水に対する活性度が強く、水分の存在下で自硬性があります。 |
P-FA灰外観写真 |
強い付着性を有しています。
粉末度が微細側に偏っており、粒径250μm以下のパウダー状の石炭灰です。 |
P-FA灰電子顕微鏡写真 |