エネコミ

2016年7月配信

2016年6月16日
九州電力、熊本地震被災地に今月ボランティア延べ333人

◆現地の人手不足に対応、社が参加呼び掛け

 九州電力は1~8日の間に、延べ333人のボランティアを熊本地震被災地に派遣した。これは大型連休明けから平日のボランティア参加者が激減しているという現地の声に応えたもので、がれき集積場での荷降ろし・分別や個人宅でのがれき撤去、農業ボランティアに取り組んだ。
 活動を行ったのは熊本県益城町、西原村、南阿蘇村。ボランティアを依頼した、あるイチゴ農家の主人は、地震でボロボロになってしまったビニールハウスを前に茫然(ぼうぜん)自失の状況だったという。周囲に促されてボランティアの依頼を行ったところ、作業に入ったのが九州電力社員のボランティアだった。
 ビニールハウス内の片付けやごみの分別など懸命に作業する姿に勇気付けられた主人は、作業に当たった人たちに「また、これから頑張ります」と話したという。
 活動に参加した社員からは「個人ではなかなか一歩が踏み出せなかったが、このような募集があって活動することができてよかった」「ボランティア依頼主が喜んでくれたことを知り、次回は個人としてボランティアに参加したくなった」などの声が上がった。
 今回の活動は九州電力地域共生本部と各支社地域共生担当グループが社員に呼び掛け、ボランティアを募集。各支社からバスが被災地に入って活動した。
 同本部では復興には息の長い支援が必要だと認識しており、被災地のニーズ変化などの情報収集を継続し、どういった支援が可能か検討する考えだ。

(電気新聞2016年6月16日付5面)