エネコミ

2016年8月配信

2016年 8月12日
川内1号機起動から1年で鹿児島知事がコメント/一時停止要請を強調

 鹿児島県の三反園訓知事は10日、九州電力川内原子力発電所1号機の原子炉起動後1年に関して、コメントを発表した。九州電力に対して川内原子力の一時停止と点検・検証を要請する考えをあらためて示した。
 11日に発表した文書は従来の主張を繰り返した内容。原子力に頼らない社会を目指すことのほか、県民の不安解消へ川内原子力の一時停止などを九州電力に要請する考えを示した。九州電力に対しては、安全確保を最優先に強い責任感と緊張感を持って要請に対応するよう求めている。
 コメント発表後、報道陣の質問に応じた三反園知事は、8月中に川内原子力発電所周辺の視察を行うと表明。避難道路や病院、介護施設などを視察した上で九州電力に要請を行いたいと話した。
 申し入れの日時については明言を避けたが、近々明らかにするとした。要請文の具体的な内容については担当部署と詰めている最中と説明した。
 元テレビ朝日コメンテーターの三反園知事は、7月10日の知事選で初当選。熊本地震の影響を考慮し、川内原子力を一時停止し点検するよう九州電力に申し入れることなどを公約に盛り込んだ。九州電力への申し入れは8月下旬から9月上旬をめどに行うとしている。

(電気新聞2016年8月12日付1面)