鹿児島県の三反園訓知事が7日、川内原子力発電所1、2号機の即時停止を九州電力に再要請したことについて、原子力規制委員会の田中俊一委員長は同日の定例会見で「熊本地震で観測された地震動は最大でも12ガル程度。それで施設に影響するようなら、そもそもの審査がおかしいという話になる。(熊本地震と川内の安全性は)全く関係ない」と強調した。九州電力が定期検査に合わせて「特別点検」を実施する計画を示したことには、「安全上の問題がありそうだからやろうとしているのではないと想像している」と述べた。田中委員長は特別点検について「どのようなことをするのかは知っておかなければならないが、規制上は扱わない」とした。
一方、四国電力伊方発電所3号機が同日営業運転に復帰することに関連し、「どんなトラブルでもできるだけ少なくする努力を続けてもらいたい。心構えも含め、十分に慎重に取り組んでもらいたい」と求めた。
(電気新聞2016年9月8日付1面)