エネコミ

2016年11月配信

2016年 10月18日
九州電力川内1号、燃料集合体の取り出し作業を公開/移送後、定検本格化

 九州電力は17日、定期検査に入った川内原子力発電所1号機(PWR、出力89万キロワット)の原子炉格納容器から燃料集合体を取り出す作業を報道陣に公開した。取り出した燃料集合体は検査を経て使用済み燃料ピットに移送し、ラックに固定される。全ての燃料集合体157体の移送が終わると原子炉格納容器内などの点検が可能になり、定検が本格化する。定検は来年1月6日まで行われる予定だ。
 原子炉格納容器内では、作業員が取り出す予定の燃料集合体番号を確認し、クレーンで吊り上げて燃料集合体をコンテナに搭載。燃料検査ピットに移送し、外観検査を行いピットに確実に保管する作業の様子が公開された。
 また、定期検査期間中には燃料集合体157体のうち、約3分の1を取り換える。
 鹿児島県の三反園訓知事の要請を受け、住民の不安軽減のために始まった自主的な特別点検は10項目のうち1項目が完了。低レベル放射性廃棄物の入ったドラム缶の固定状況が確認され、異常は見つからなかった。
 川内原子力1号機は自主的な特別点検を9月27日から始め、6日に定期検査に入った。定期検査は来年1月6日まで行われる予定だ。
 九州電力によれば、特別点検の視察を行う意向を表明していた三反園知事からの視察日程の打診などはまだないという。

(電気新聞2016年10月18日付2面)