エネコミ

2016年11月配信

2016年 10月26日
WiN―Japan、川内原子力でテクニカルツアー/再稼働達成の取り組み学ぶ

◆代替緊対所など見学

 原子力や放射線利用についての業務・研究に携わる女性の会「WiN―Japan」はこのほど、九州電力川内原子力発電所でテクニカルツアーを開催した。日本電機工業会(JEMA)原子力広報文科会と初めて共催し、約30人が参加した。新規制基準の下で初めて再稼働を果たした川内原子力の取り組みを学び、得た知見を各会員の業務に生かすことが目的だ。参加者たちは代替緊急時対策所などを見学し、安全対策の実施状況を確認した。
 ツアーは9月12日に行われた。参加者は発電所の概要や安全対策などについて説明を受けたほか、川内原子力のフェース・ツー・フェースでの地域活動などについて話を聞いた。地道な訪問活動や地域活動への参加の意義をあらためて理解した様子だった。発電所構内では代替緊急時対策所や中央制御室などを見学。外部からの支援が絶たれた場合でも、機能を維持できるようにバックアップ電源などが配備されていることを学んだ。
 そのほか、移動式大容量ポンプ車などの緊急時用の車両が構内に分散配置され、多重性が確保されていることや車両をチェーンで固定し、竜巻対策を取っていることを確認した。
 前日には九州電力山川発電所(鹿児島県指宿市)も見学し、地熱発電への理解を深めた。
 WiNは原子力・放射線利用の仕事に携わる女性の国際的ネットワーク。原子力の平和利用推進の立場から、女性と次世代層を主な対象に原子力理解活動を行うことを目的にしている。WiN―Japanはその日本組織。

(電気新聞2016年10月26日付5面)