エネコミ

2017年4月配信

2017年 3月8日
玄海町長、玄海3、4号再稼働に「理解」/エネ供給の誇りを強調

 九州電力玄海原子力発電所が立地する佐賀県玄海町の岸本英雄町長は7日、玄海町役場で会見を開き、玄海3、4号機の再稼働について「理解する」との判断を表明した。原子力規制委員会の審査結果や町議会の原子力対策特別委員会が2月24日に「再稼働承認」を示したことを踏まえ、判断に至った。また、岸本町長は同日、九州電力の瓜生道明社長と電話で話し、重大事故発生時の対策要員に町内居住を求めるなど6項目からなる要請を行い、瓜生社長から了承を得られたことを受けて「判断」を伝えたことを明かした。
 岸本町長は判断時期について、県が主催する県民説明会の実施に配慮したと説明。「日本のエネルギー計画に一翼を担っている。その誇りを我々玄海町民はなくすわけにはいかない」と強調した。
 岸本町長は瓜生社長と電話で話し、(1)町民への適時適切な情報提供(2)重大事故発生時の対策要員の町内居住(3)保守運営に当たって法令順守のもとヒューマンエラーを防止すること(4)避難計画の実効性確保のため町の要請する事項への対応(5)使用済み燃料の敷地内保管および長期保管にならないように努めること(6)住民福祉向上、商工業の振興への協力――など6項目を要請。瓜生社長は了承した。
 また、山口祥義知事にも岸本町長が電話で再稼働に関する判断を伝えた。岸本町長によれば明るい声で「分かりました」と返事があったという。

(電気新聞2017年3月8日付2面)

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