エネコミ

2017年9月配信

2017年 9月25日
九州電力、出力制御訓練を完了/3回実施、太陽光設備など2000件に模擬指令

 九州電力は、火力発電所の出力を抑制しても下げ調整力が不足した場合に備え、出力制御指令に関わる連絡が確実に実施できることを確認する訓練を今月に3回(15、20、21日)実施した。対象は太陽光発電など約2千件の設備で、電話やメールで模擬指令を発令し、事業者が受令したことを確認した。
 九州電力によると、15日の訓練では出力制御指令を連絡する自動電話システムの一部に不具合が見つかり、システムの改修を実施。20、21日の訓練は順調に完了したという。今後、同社は訓練の結果を電力広域的運営推進機関(広域機関)に報告する。
 15日に行われた訓練は、広域機関が沖縄電力を除く一般送配電事業者9社と実施する「下げ調整力不足対応訓練」の一環として実施された。20、21日は、九州電力エリアで出力制御の必要性が高まりつつあることを踏まえ、九州電力が独自に訓練を行った。いずれの訓練も実際に出力制御は行っていない。
 3回の訓練は、離島を除く九州電力エリア内の太陽光発電事業者のうち、年間30日まで無制限・無補償で出力が抑制される旧ルール事業者が対象。旧ルール事業者は出力制御指令を受けて事業者が手動で操作を行うため、指令を確実に受令することが重要となる。

(電気新聞2017年9月25日付1面)