エネコミ

2017年11月配信

2017年 11月14日
九州電力、IH実演車両を導入/体験の場、全域に広がる

 九州電力は13日、福岡市天神でオール電化移動実演車「オールデンカー」のお披露目イベントを開催した。IHクッキングヒーターを普及させるためには「顧客に体験してもらうことが重要」(渡辺義朗取締役・常務執行役員・エネルギーサービス事業統括本部副統括本部長・営業本部長)と判断。移動実演車を活用し、これまでIHに触れる機会がなかった顧客に対するPR活動を強化する考えだ。
 移動実演車は、顧客にIHクッキングヒーターを体験する機会を提供するために製作した。来年3月末まで九州を一周してオール電化をPRする計画。現場からの要望を踏まえ移動実演車の数を増やすことも検討する。
 お披露目イベントでは、移動実演車に収納されているIH2台を組み立て、移動実演車の発電機につないだ。実際にコンソメスープなどを調理して、通行人たちに振る舞った。IHは最大10時間程度の稼働が可能という。
 これまで、屋外でIHを使ったPR活動を行う場合は、あらかじめ発電機を用意するなど準備に手間がかかっていた。移動実演車の導入で円滑にPR活動を展開することが可能になり、活動の範囲が広がるという。
 渡辺取締役・常務執行役員は、ショールームなどでIHを目にする機会が多い都市部よりも郊外の方が宣伝効果が大きいのではないかと指摘。「移動実演車を街で走らせるだけでもPRになる」と期待感を示した。
 九州電力は、12月中に九州のオール電化世帯が累計100万世帯を超えると見込んでおり、今後も営業を強化する考えだ。

(電気新聞2017年11月14日付3面)