エネコミ

2016年10月配信

2016年 9月21日
九州電力/玄海3、4号の設置変更許可申請で補正書/Ss2波追加など

 九州電力は20日、玄海原子力発電所3、4号機の原子炉設置変更許可申請の補正書を原子力規制委員会に提出した。2013年7月に新規制基準適合性審査を申請して以降の審査内容や先行プラントの内容を反映した初の補正書。「震源を特定せず策定する地震動」を考慮して基準地震動(Ss)2波を追加し、基準津波を見直したほか、重大事故対策の記載も拡充した。緊急時対策所は免震構造から耐震構造に変更するとした。
 補正書は約9800ページ。元の申請書約1400ページから大幅に増えた。
 追加したSsは、北海道留萌支庁南部地震を考慮した620ガルと、鳥取県西部地震を考慮した531ガル。基準津波の見直しにより、取水ピット前面の最高水位は海抜4メートル程度(従来3メートル程度)となった。
 重大事故対策では、移動式大容量ポンプ車の追加配備、格納容器内での水素爆発防止を目的とした電気式水素燃焼装置設置などを盛り込んだ。
 補正書提出について九州電力は同日、立地自治体の佐賀県、玄海町に伝えた。

(電気新聞2016年9月21日付2面)