原子力規制委員会の田中俊一委員長は18日の定例記者会見で、九州電力玄海原子力発電所3、4号機の原子炉設置変更許可を決めたことについて、「小さなトラブルであっても心配が広がる。川内原子力発電所1、2号機と同様、十分な緊張感を持って対応してもらいたい」と求めた。これまで審査に合格した10基が全てPWR(加圧水型軽水炉)で、BWR(沸騰水型軽水炉)の先行きが見えないことに関しては「それぞれに問題を抱えていて進んでいない。我々がネックになっているわけではない」と語った。
田中委員長は九州電力の審査対応に関し、川内1、2号機の先例があったため「申請者サイドも慣れてきた」と述べた。玄海3、4号機は「サイトが広く、(重大事故対策が)楽な面もあった」と振り返った。
再稼働済みの川内1、2号機が大きなトラブルもなく、順調に運転を続けたことを引き合いに「玄海でも続くよう努力してもらいたい」と九州電力に求めた。
(電気新聞2017年1月19日付1面)