エネコミ

2017年4月配信

2017年 3月17日
熊本地震、影響なし/九州電力、川内原子力の特別点検結果を鹿児島県に報告

 九州電力は16日、川内原子力発電所2号機で行っていた「自主的な特別点検」の結果を鹿児島県に報告した。2号機でも熊本地震の影響による異常は確認されなかった。川内2号機は24日に定期点検を完了する予定。
 熊本地震の影響を調べる特別点検では、原子炉圧力容器や格納容器、使用済み燃料ピット、配管支持装置など8項目を点検し、異常がないことを確認した。九州電力は社員およびプラントメーカーなどの専門家からなる約60人の総点検チームを編成。総点検の点検計画、点検実施の管理、記録管理、報告書管理を実施した。2号機の特別点検は16年11月25日から17年2月26日まで実施された。鹿児島県の三反園訓知事は就任以来、2度にわたって九州電力に対して川内原子力発電所の即時停止を要請。九州電力は知事の権限を越えた即時停止要請を拒否する一方、定期検査に合わせて熊本地震の影響を調べる特別点検の実施などを行うと回答していた。
 川内1号機における特別点検は16年9月27日から12月11日まで実施され、熊本地震による異常はなかった。16年12月26日に県に報告。鹿児島県原子力安全・避難計画等防災専門委員会(座長=宮町宏樹・鹿児島大学大学院教授)は2月7日の会合で川内1号機に対する定期検査結果や九州電力の自主的な特別点検の結果を了承していた。

(電気新聞2017年3月17日付2面)