エネコミ

2017年4月配信

2017年 3月23日
九州電力/インドネシアで地熱IPPが運開、10万キロワット

 九州電力は22日、インドネシアのサルーラ地熱IPP(独立系発電事業者)事業の初号機(出力10万5900キロワット)が18日に運転を開始したと発表した。同事業は単一開発契約としては世界最大規模となる地熱IPP。インドネシア北スマトラ州サルーラ地区の地熱鉱区を開発し、出力合計32万800キロワットの地熱発電所を建設する計画。30年間にわたってインドネシア国有電力会社に売電する。
 同事業は地熱資源開発から発電までの一貫開発。九州電力や西日本技術開発(福岡市、村島正康社長)などの九州電力グループが保有する地熱発電技術を活用して開発を進めている。
 九州電力は2007年10月に同事業の参加権益を取得。14年5月に本格工事を開始した。計画では2号機は17年9月、3号機は18年3月に運転を開始する。
 出資比率は、九州電力、伊藤忠商事がそれぞれ25%、ガス火力などをインドネシア国内に保有する電力事業会社PT・メドコ・パワー・インドネシアが19%、国際石油開発帝石(INPEX)が18.25%、地熱開発や機器を手掛ける世界的企業の米オーマット社が12.75%。
 当初、初号機の運開は16年の予定だったが、一部設備の不具合のため遅れていた。(4面に関連記事)

(電気新聞2017年3月23日付1面)