エネコミ

2017年4月配信

2017年 4月5日
受電に不具合で一時LCO逸脱/九州電力・川内原子力

 九州電力は4日、運転中の川内原子力発電所1、2号機における保安規定の運転上の制限(LCO)の逸脱を宣言し国と関係自治体に通報連絡を行ったと発表した。川内原子力に接続する外部電源3回線のうち1回線で2日に不具合が発生。LCOを逸脱したと判断した。同日午後9時12分に不具合は解消した。
 4月2日午後4時24分、外部電源3回線のうち人吉変電所から川内火力発電所を経由する1回線による受電ができなくなった。九州電力は同日、LCOと判断し国と関係自治体に通報連絡を行った。その後、状況確認を行い、人吉変電所からの1回線は新鹿児島変電所を経由することによって受電できていることを確認。九州電力はLCOを逸脱していなかったとして、同日午後7時15分にLCO逸脱を訂正した。
 しかし、3日に九州電力は原子力規制庁にこの判断について確認したところ、人吉変電所から新鹿児島変電所を経由して受電する系統は、原子炉設置変更許可や工事計画認可に記載されていないことから、2日午後4時24分から午後9時12分までの間はやはりLCOを逸脱している状態だった可能性があるとの見解を規制庁が示した。
 このため、九州電力は4日午前1時15分にあらためてLCO逸脱を宣言し、国と関係自治体に通報連絡を行った。

(電気新聞2017年4月5日付2面)