九州電力は16日午後5時、玄海原子力発電所3号機の燃料装荷を開始した。MOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料集合体32体を含む193体を順次搬入し、21日の作業完了を見込む。その後も再稼働に向けた準備を進め、原子炉起動は3月中旬以降となる見通し。九州電力は燃料装荷開始に関し、「再稼働に向けた重要な工程の一つと認識。安全確保を最優先に、慎重かつ丁寧な作業に努める」などとコメントを発表した。
3号機原子炉に燃料が入るのは2013年3月以来、およそ5年ぶり。燃料装荷後は、原子炉容器組み立てを実施。その後、1次冷却系統漏えい検査、原子炉格納容器漏えい率検査などの使用前検査が行われる。並行して、1次系、2次系の循環運転を行い、配管や機器内の不純物を除去する系統水浄化、タービンと復水器全体を真空にする復水器真空上昇などを進める。
さらに、1次冷却系統の昇温・昇圧を実施。原子炉内を高温・高圧状態にして行う温態機能検査などを経て、来月中旬から下旬にかけての原子炉起動、タービン起動・発電機並列を目指す。同3号機は10年12月から停止しており、予定通り進めば7年3カ月ぶりの再稼働となる。
(電気新聞2018年2月19日付1面)