エネコミ

2018年3月配信

2018年 3月27日
九州電力が玄海3号機の送電再開/営業運転、4月下旬見込む

 九州電力は25日午後2時29分、玄海原子力発電所3号機の発電機を並列し、送電を再開した。玄海3号機の運転再開は約7年3カ月ぶり、玄海原子力発電所としては2011年12月の4号機定期検査入り以来、約6年3カ月ぶりとなる。今後、調整運転を行いながら段階的に出力を上げ、4月5日以降に定格熱出力一定運転に入る。総合負荷性能検査を経て、営業運転に復帰するのは4月下旬の見込み。新規制基準の施行後、九州電力の原子力再稼働は川内原子力発電所1、2号機に続く3基目となる。
 25日は玄海原子力発電所で運転員12人が作業に当たったほか、今村博信執行役員・所長ら発電所員、協力会社社員など合わせて約100人が中央制御室で並列を見届けた。
 同日午前7時1分に蒸気をタービンに送り回転を開始。午前9時26分に回転数を1分間に1800回転まで上昇させた。並列作業では、運転員が発電機側と系統側の電圧、周波数などの一致を確認後、負荷開閉器のスイッチを「入」に切り替え送電を再開。その後、出力5.5%程度の初期負荷運転でプラント状態を確認した。
 今後、段階的な出力上昇とプラント状態確認を繰り返し、順調にいけば4月5日以降に定格熱出力一定運転となる見込み。同4号機も5月の原子炉起動を目指している。
 瓜生道明社長は送電再開を受け、「引き続き、安全確保を最優先に慎重に進めていく」とのコメントを発表。また、「社会の皆さまに安心して頂けるよう原子力発電所の自主的・継続的な安全性向上に取り組んでいくとともに、積極的な情報公開と丁寧なコミュニケーション活動に努めていく」とした。

(電気新聞2018年3月27日付1面)