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米国情報「電源系統の設計における脆弱性」に係る報告について

平成25年12月24日
九州電力株式会社

米国情報「電源系統の設計における脆弱性」に係る報告について

 当社は、平成25年10月24日、原子力規制委員会から、米国のトラブル情報である「電源系統の設計における脆弱性」に対して、調査及び報告の指示を受け、本日(12月24日)、同委員会へ報告しました。


【事象の概要】
 
米国の原子力発電所(Byron2号機)において、外部電源を受電するための変圧器の三相交流のうち1相が故障し、所内電気系統(非常用母線)の電圧低下により原子炉が自動停止した。
 
その1相故障状態が検知されず、2相での受電状態が維持されたため(正常は3相)、原子炉自動停止後に起動した安全補機類も、電気的に不安定状態(電圧不平衡)となり、運転を継続できなかった。
 
所内電気系統への電源供給を、外部電源(2相のみ健全状態)から、非常用ディーゼル発電機に切り替え、問題は解決した。

【国の指示内容】
 
外部電源系に1相開放故障が発生した場合の検知の可否及び検知後の対応について、報告すること。
 
外部電源系における1相開放故障の状態が検知されない場合、発生すると予想される状態及び安全上の問題について、報告すること。
なお、当該報告には、電源系の設備構成及び負荷の状態についての説明を含めること。

【報告の概要】
 
外部電源から非常用高圧母線に直接電気を供給している変圧器において、1相故障が発生しても、電気故障に対して機器を保護する装置や、機器の過負荷による自動停止などにより検知が可能であり、その後の運転員の対処(対応操作)も合わせて、問題なく事象を収束することができる。
 
迅速かつ確実な対応操作を行うため、運転員に対して当該事象の内容及びその対応方法について、周知・教育をおこなっている。また、1相故障への対応について手順書へ反映することとしている。
 
今後、米国原子力規制委員会(NRC)及び米国事業者における検討状況や研究動向を注視しながら、必要により追加対策についても検討を続ける。

以上