エネコミ

2017年6月配信

2017年 6月12日
関電高浜3並列/2基稼働体制、3年9ヵ月ぶりに復帰

 関西電力で原子力発電所からの送電再開が2基体制になるのは、2013年9月に定期検査に入った大飯発電所3、4号機以来、約3年9カ月ぶりとなる。大飯3、4号機は12年3月、旧原子力安全・保安院時代に、政府が再稼働の判断基準としていたストレステスト(裕度評価)に合格。同年6月に当時の野田佳彦首相が、「国民の生活を守るため、大飯3、4号機を再起動すべきというのが私の判断だ」と会見で言及し、関西地域の夏の需給逼迫などに対応するため、再稼働を決定した。
 12年7月に大飯3、4号機は送電を再開。その後、同年9月に原子力規制委員会が発足し、新規制基準の策定に着手した。13年7月に新規制基準が施行され、規制委が適合すると認めるまで、全国の原子力発電所は事実上、再稼働ができない状況となった。
 大飯3、4号機は13年9月に相次いで定期検査に入り、新規制基準適合性審査が続いた。規制委は今年5月24日、大飯3、4号機の原子炉設置変更を許可。再稼働は今秋以降になる見通しで、今後は地元同意プロセスなどが焦点となる。

(電気新聞2017年6月12日付1面)

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