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瞬時電圧低下

瞬時電圧低下とは?

送電線に落雷を受けたとき、停電範囲の拡大を防ぐためにその送電線を電力系統から瞬時に切り離しま す。この切り離すまでのごく短い時間(大半が0.05~0.2秒。最長で2秒程度)に瞬時的な電圧低下が発生し ます。この現象を、瞬時電圧低下(瞬低)といいます。
落雷を受ける送電線が高電圧系統になるほど影響は広範囲となり、例えば鹿児島の落雷が福岡まで影響を 及ぼすことがあります。この影響を極力小さくする対策はいくつかありますが、現在の技術では、自然現象で ある落雷の影響を完全に防止することは不可能と言えます。

瞬時電圧低下のイメージ1
瞬時電圧低下のイメージ2

瞬時電圧低下の影響?

落雷による瞬時電圧低下は、ごく短時間です。
しかしながら、機器によっては誤動作や停止などの影響がでる場合があります。

影響を与える機器例
機器名 瞬時電圧低下の影響
UPS、CVCFが無いコンピュータ 電圧低下が断続すると、自動的にストップしたり誤った動作をする場合があります。
マグネットスイッチ式モーター マグネットスイッチを使用している生産設備、空調機器、ポンプなどが停止する場合があります。
サイリスタ式可変速モーター サイリスタ保護によるモーター停止によって、工場の操業、水道などが停止する場合があります。
高圧放電ランプ 瞬時電圧低下により消灯したランプは、再点灯するまでに時間が掛かります。
短時限整定リレー 整定時限が短いと瞬時電圧低下で動作してしまいます。また、リレーを使用している機器は停止してしまいます。

瞬時電圧低下の対策

瞬時電圧低下は、現段階では防ぎきれません。このため、影響度合いに応じてお客さま側で対策を講じてい ただくなどのご協力をいただいております。
瞬時電圧低下の影響を受けないようにするには、対象機器などによってさまざまな対策方法があります。

設備別対策例
機器名 瞬時電圧低下の影響
UPS、CVCFが無いコンピュータ 無停電電源装置(UPS、CVCF)を設置する。
マグネットスイッチ式モーター 機器に影響を及ぼさない範囲で、瞬時電圧低下時のマグネットスイッチの開放時間を遅らせる。
サイリスタ式可変速モーター モータ制御機能を電圧低下時はロック状態とし、電圧が復帰した後、再び自動的に正常運転に戻す瞬時電圧低下対策付きとする。
高圧放電ランプ ランプ消灯時にパルスを発生させて、ランプを点灯させる瞬時再点灯型水銀灯などに取り替える。
短時限整定リレー 機器に影響を及ぼさない範囲で、不足電圧リレーの動作整定時間を延ばす。

瞬低お知らせメールサービス(6kV及び22kV受電)

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