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停電発生から復旧までの流れ

お客さまへの電気は、発電所から変電所を経由し、配電線を経てお届けしています。
一般的な配電線は、電柱についているスイッチを境に、複数の区間に分けられています。また、隣接する他の配電線と連系スイッチによりつながっています。
これより、お客さまへ供給している配電線を配電線A、隣接している配電線を配電線Bとし、配電線AのII区間に停電の原因がある場合を例に、停電発生から復旧までの流れをご紹介します。

配電線Aの供給エリアの図

1 停電の発生

II区間において、樹木の接触などにより配電設備に異常が発生したとします。この場合、変電所で異常を感知し、変電所から配電線Aへの電気の供給を停止します。その結果、配電線Aの供給エリアがすべて停電します。この時点では、停電原因の区間は特定できていません。

配電線Aの供給エリアがすべて停電の図

2 停電原因のある区間の特定

この時点では、停電原因の区間が特定できていないため、変電所の近くから順番に電気を送ります。まず、スイッチ1を「入」とし、I区間に電気を送ります。I区間には停電の原因がないため、電気の供給は継続されます。

配電線Aの供給エリアが一部停電の図

次に、スイッチ2を「入」とし、II区間に電気を送ります。すると、II区間に停電の原因があるため、変電所で異常を感知し、電気の供給が停止され、再び配電線Aの供給エリアが停電します。
このとき、スイッチ2が「入」となったタイミングで異常を感知したため、II区間に停電の原因があると特定できます。

再び配電線Aの供給エリアがすべて停電

3 停電原因のある区間以外への送電

停電原因がII区間にあると特定できたため、停電原因のないI区間へは、再びスイッチ1を「入」とし、変電所から電気を送ります。
また、同様に停電原因のないIII区間へは、配電線Bとの連系スイッチ(S)を「入」とし、配電線Bから電気を送ります。
ここまでの操作を自動的に行い、最終的には停電原因のある区間(II区間)のみ停電した状態となります。

配電線Aの供給エリアのうち、停電原因のある区間のみ停電の図

4 復旧作業

停電原因のある区間が特定されると、当社作業員が停電現場(II区間)に出動し、停電の原因を調査し、接触物の除去や設備の修理を行い、配電設備を正常な状態に復旧します。

5 停電の復旧

復旧作業終了後、スイッチ2を「入」とし、停電はすべて解消されます。なお、その後、スイッチ3を「入」とし、連系スイッチ(S)を「切」とすることで、電気の流れを停電前の状態へ戻します。