事業概要

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玄海原子力発電所3号機における法令報告値を下回る微量の放射性物質の体内への取り込みについて

発生日

2025年5月11日

発電所

九州電力 玄海原子力発電所 3号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力118万kW)

内容

事象

定期検査中の2025年5月10日、原子炉容器上部ふたの手入れ作業を実施していた協力会社の作業員1名が、作業終了後、管理区域からの退出のため、体表面の放射性物質の有無を測定したところ、顔付近に汚染を確認しました。このため、5月11日、体内への放射性物質の取り込みの有無について専用の測定器にて測定を実施し、微量の放射性物質を体内に取り込んだと判断しました。
当該作業員に異常は見られず、内部被ばく量(今後50年間で受けるとした場合の評価値)は、0.01ミリシーベルト(注)であり、一般のかたが自然界から受ける1年間の線量(平均約2.1ミリシーベルト)及び国へ報告が必要となる線量(5ミリシーベルト)に比べて極めて低く、身体に影響を与えるものではありませんでした。

(注)5月11日の取り込み判断(公表)時点の暫定評価値は0.02ミリシーベルト

原因

作業員の汚染状況や防護具の脱衣手順等を確認し、作業員が体内に放射性物質を取り込んだ経路を以下のとおり推定しました。

  • 防護具を脱衣する際、ゴム手袋や靴下に付着していた放射性物質により綿手袋が汚染し、綿手袋で顔付近を触れ、体内へ放射性物質を取り込んだ。
    なお、放射性物質が付着していた全面マスクを取り外す際、放射性物質が鼻下に付着し、作業員が吸入した可能性も否定できない。

対策

内部被ばく防止に万全を期すため、以下の対策を実施します。

  • 汚染レベルの高い作業エリアの作業後は、作業エリア退域時に綿手袋を取替える。
  • 全面マスクを使用する作業後は、マスク表面に放射性物質が付着している可能性があることから、脱衣補助者が放射性物質を除去するためマスク取り外し前に濡れた紙タオル等でマスク表面の拭き取りを行う。(なお、脱衣補助者は半面マスクを着用する。)
  • 再発防止対策及び管理区域内での基本的な遵守事項の徹底等について、関係者に周知を行うとともに、定期的に教育を行う。

参考リンク