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原子力規制検査結果について「川内原子力発電所1、2号機 構造物等の設置がアクセスルートに及ぼす影響評価の未実施による複数のアクセスルートの確保失敗」

発生日

2025年5月21日

発電所

九州電力 川内原子力発電所1、2号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力89万kW)

内容

事象

 2025年5月21日の原子力規制委員会において、令和6年度第4四半期の原子力規制検査結果が報告され、次のことについて、安全重要度「緑」、深刻度の評価「SLⅣ(通知なし)」(注1)と判断されました。

概要

 通常運転中の川内原子力発電所1、2号機の重大事故等対処訓練において、2号機主変圧器付近のアクセスルート(注2)に隣接して、仮設休憩所(2階建てのプレハブ構造)が設置されており、当該仮設休憩所含む新規制基準適合性審査の評価後に設置した構造物等に対して、アクセスルートの影響評価をおこなっていないことが確認されました。
 本事象について「新たな構造物の設置にあたって、アクセスルートの影響評価を行う明確なプロセスを規定せず、影響評価をおこなっていなかったことにより、基準地震動を想定した場合、アクセスルートを複数確保することができておらず、保安規定を満足していない。」旨の指摘を受けました。
 この指摘を受け、構造物を設置する際のアクセスルートの影響評価を行う具体的なプロセスを社内規定に明記します。また、現状、アクセスルートに影響を及ぼしている構造物については、アクセスルートに影響を及ぼすことのないよう、2階建てから1階建てへ変更する等の対応を行います。

(注1) 安全重要度「緑」とは、安全確保の機能又は性能への影響があるが限定的かつ極めて小さなものであり、事業者の改善措置活動により改善が見込める水準のことをいう。
 SL(Severity Level)とは、原子力安全に係る重要度評価とは別に評価される深刻度レベルであり、SLⅣ(通知なし)は最も深刻度が低く、原子力規制庁による規制対応措置が不要なもの。

(注2) 可搬型の重大事故等対処設備を使用する際は、発電所構内の各保管場所から使用場所へ移動する必要があり、その際の移動ルートを「アクセスルート」と定め、複数のアクセスルートを確保している。

以上