特集:家(うち)コーヒーをもっと上質に
挽きたての豆で淹れると味も香りも華やか。一度にたくさんの上質な豆を買うよりも、近所の店でこまめに買うほうがおすすめです。
コーヒーは緑茶と違い、豆に雑味が出る成分も多く含まれています。約90度のお湯で淹れると、豆の持つうま味だけを抽出しやすくなります。
教えてくれるのは
-
吉田大祐さん
(そふ珈琲) -
福岡市城南区で喫茶店「そふ珈琲」を営む。自家焙煎の豆を使ってハンドドリップで淹れるコーヒーと手作りのスイーツにファンが多い。
淹れかたのコツ
用意するもの
- コーヒー豆
- 水
- ポット
- ドリッパー
- ペーパーフィルター
- サーバー
ポットでお湯を沸かし、ドリップ用のポットに注ぐ。一度移し替えることで沸騰したお湯が90度前後に冷まされ、ドリップの適温になります。
(注)1人分で約200ccが必要。余ったお湯でカップを温めておきましょう。
サーバーにドリッパーを載せ、ペーパーをセット。ペーパーをお湯で濡らして豆を入れる。1人分は約10~15グラム、大さじで2~2.5杯程度。自分の好みの量を探しましょう。
(注)大さじ1=約6グラム
豆全体に行き渡る(膨らむ)くらいのお湯を注ぎ、湿らせて30秒蒸らします。豆全体を湿らせることで抽出効率が上がり、旨みとコクが増します。
豆の真ん中部分で「の」の字を書くようにやさしくお湯を注ぐ。1湯目のお湯が半分くらいまで落ちたら2湯目を。1杯を2~3分かけて淹れます。
新鮮な豆と古い豆の違い
できる限り、挽きたての豆で淹れるのがおすすめ。
新鮮な豆はお湯を注ぐと膨らみ、泡が雑味を吸着しておいしい部分だけを効率良く抽出できます。
コーヒーをもっと知る豆知識 おいしさの秘訣
焙煎の違いや淹れかた、水で味わいが変わるコーヒー。
自分好みの一杯を追究してみましょう。
淹れかたで味わいが変わる
1.注ぎかたで変わる
浅煎りの豆には上からお湯を注いで、攪拌させるイメージで抽出しましょう。深煎りはお湯の温度が高いと苦味が出すぎてしまいます。温度を少し低めにし、ゆっくりと注ぐと旨みのあるコーヒーに。
2.抽出時間で変わる
お湯をさっと注いで時間をかけずに抽出すると、朝にぴったりのクリアな味わいに。時間をかけてゆっくり抽出するとコクのある味に。リラックスタイムのコーヒーにおすすめです。
深煎り、浅煎りの違い
コーヒー豆は焙煎の方法で味わいが変わります。浅煎りは酸味が出やすく、焙煎が進むと甘味・苦味が増し、深煎りの豆は苦味が出やすくなります。焙煎して3日目からがおいしいと言われますが、焙煎したての味もぜひ楽しんで。
軟水、硬水の違い
軟水で淹れると抽出しやすいと言われています。日本の水道水は軟水なのでコーヒーに使ってOK!ちなみに、1人分より2人分を一度に淹れたほうがおいしく抽出できますよ。
豆は家庭用ミキサーで挽いてもいい?
豆が挽ける家庭用ミキサーもありますが、微粉が大量に出てしまうものは雑味の原因になります。なるべくコーヒー豆専用の、挽く音が小さなミルを選びましょう。
豆の保存方法
保存で大切なのは、「空気」「湿気」「光」を遮断し、「温度」を低温に保つこと。この条件が揃わないと、酸化が進んで酸味が増します。コーヒー店で豆を入れてもらった袋を空気を抜きながら閉じ、密閉瓶に入れて冷蔵庫へ。豆は挽くと劣化が早くなります。できるだけ早めに飲みきりましょう!
豆の種類のほか、精製方法の違いが味わいに関わります。ブラジルは豆を洗わないまま乾燥させる(ナチュラル)ので果肉の甘味が残り、苦味が出にくくなっています。グアテマラやコロンビアは水で洗って乾燥させる(ウォッシュ)ので、クリーンな味。深煎りにしない場合、酸味を強く感じます。
コーヒー豆を挽く「ミル」があれば、家で挽きたてのコーヒーを楽しめます。挽きかたには細挽き、中細挽き、粗挽きとあり、ハンドドリップに適しているのは中細挽きです。
おいしいコーヒーを淹れたら、アレンジも楽しんでみましょう。
甘味やリキュール、スパイスを足して、自分好みの一杯を探してくださいね。
ショウガとシナモンを効かせたカフェオレは、スパイシーで体が温まります。パウダーを使えばお手軽。
材料(1人分)
- ドリップコーヒー・・・80cc
- 牛乳・・・80cc
- ジンジャーパウダー・・・適量
- シナモンパウダー・・・適量
つくりかた
- 1.牛乳を電子レンジで温める。
- 2.1にコーヒーを注ぐ。
- 3.シナモンパウダーとジンジャーパウダーを入れ、混ぜる。
(注)スチーマーで泡立てたミルクをのせるのもおすすめ。砂糖はお好みで。
風味付けのブランデーが香り、生クリームをたっぷりのせたウィーン風のコーヒーは、大人の味わい。
材料(1人分)
- ドリップコーヒー・・・150cc
- ブランデー・・・5cc
- ホイップクリーム(生クリーム100ccにグラニュー糖10グラムを加える)・・・適量
つくりかた
- 1.濃いめにドリップしたコーヒーに、ブランデーを入れる。
- 2.生クリームはなめらかなツノが立つくらいに泡立て(7~8分立て)、コーヒーにのせる。お好みで甘味を足しても。
この情報は2018年 秋号掲載時点のものです
挽きたての豆で淹れると味も香りも華やか。一度にたくさんの上質な豆を買うよりも、近所の店でこまめに買うほうがおすすめです。
コーヒーは緑茶と違い、豆に雑味が出る成分も多く含まれています。約90度のお湯で淹れると、豆の持つうま味だけを抽出しやすくなります。
教えてくれるのは
-
吉田大祐さん
(そふ珈琲) -
福岡市城南区で喫茶店「そふ珈琲」を営む。自家焙煎の豆を使ってハンドドリップで淹れるコーヒーと手作りのスイーツにファンが多い。
淹れかたのコツ
用意するもの
- コーヒー豆
- 水
- ポット
- ドリッパー
- ペーパーフィルター
- サーバー
ポットでお湯を沸かし、ドリップ用のポットに注ぐ。一度移し替えることで沸騰したお湯が90度前後に冷まされ、ドリップの適温になります。
(注)1人分で約200ccが必要。余ったお湯でカップを温めておきましょう。
サーバーにドリッパーを載せ、ペーパーをセット。ペーパーをお湯で濡らして豆を入れる。1人分は約10~15グラム、大さじで2~2.5杯程度。自分の好みの量を探しましょう。
(注)大さじ1=約6グラム
豆全体に行き渡る(膨らむ)くらいのお湯を注ぎ、湿らせて30秒蒸らします。豆全体を湿らせることで抽出効率が上がり、旨みとコクが増します。
豆の真ん中部分で「の」の字を書くようにやさしくお湯を注ぐ。1湯目のお湯が半分くらいまで落ちたら2湯目を。1杯を2~3分かけて淹れます。
新鮮な豆と古い豆の違い
できる限り、挽きたての豆で淹れるのがおすすめ。
新鮮な豆はお湯を注ぐと膨らみ、泡が雑味を吸着しておいしい部分だけを効率良く抽出できます。
コーヒーをもっと知る豆知識 おいしさの秘訣
焙煎の違いや淹れかた、水で味わいが変わるコーヒー。
自分好みの一杯を追究してみましょう。
淹れかたで味わいが変わる
1.注ぎかたで変わる
浅煎りの豆には上からお湯を注いで、攪拌させるイメージで抽出しましょう。深煎りはお湯の温度が高いと苦味が出すぎてしまいます。温度を少し低めにし、ゆっくりと注ぐと旨みのあるコーヒーに。
2.抽出時間で変わる
お湯をさっと注いで時間をかけずに抽出すると、朝にぴったりのクリアな味わいに。時間をかけてゆっくり抽出するとコクのある味に。リラックスタイムのコーヒーにおすすめです。
深煎り、浅煎りの違い
コーヒー豆は焙煎の方法で味わいが変わります。浅煎りは酸味が出やすく、焙煎が進むと甘味・苦味が増し、深煎りの豆は苦味が出やすくなります。焙煎して3日目からがおいしいと言われますが、焙煎したての味もぜひ楽しんで。
軟水、硬水の違い
軟水で淹れると抽出しやすいと言われています。日本の水道水は軟水なのでコーヒーに使ってOK!ちなみに、1人分より2人分を一度に淹れたほうがおいしく抽出できますよ。
豆は家庭用ミキサーで挽いてもいい?
豆が挽ける家庭用ミキサーもありますが、微粉が大量に出てしまうものは雑味の原因になります。なるべくコーヒー豆専用の、挽く音が小さなミルを選びましょう。
豆の保存方法
保存で大切なのは、「空気」「湿気」「光」を遮断し、「温度」を低温に保つこと。この条件が揃わないと、酸化が進んで酸味が増します。コーヒー店で豆を入れてもらった袋を空気を抜きながら閉じ、密閉瓶に入れて冷蔵庫へ。豆は挽くと劣化が早くなります。できるだけ早めに飲みきりましょう!
豆の種類のほか、精製方法の違いが味わいに関わります。ブラジルは豆を洗わないまま乾燥させる(ナチュラル)ので果肉の甘味が残り、苦味が出にくくなっています。グアテマラやコロンビアは水で洗って乾燥させる(ウォッシュ)ので、クリーンな味。深煎りにしない場合、酸味を強く感じます。
コーヒー豆を挽く「ミル」があれば、家で挽きたてのコーヒーを楽しめます。挽きかたには細挽き、中細挽き、粗挽きとあり、ハンドドリップに適しているのは中細挽きです。
おいしいコーヒーを淹れたら、アレンジも楽しんでみましょう。
甘味やリキュール、スパイスを足して、自分好みの一杯を探してくださいね。
ショウガとシナモンを効かせたカフェオレは、スパイシーで体が温まります。パウダーを使えばお手軽。
材料(1人分)
- ドリップコーヒー・・・80cc
- 牛乳・・・80cc
- ジンジャーパウダー・・・適量
- シナモンパウダー・・・適量
つくりかた
- 1.牛乳を電子レンジで温める。
- 2.1にコーヒーを注ぐ。
- 3.シナモンパウダーとジンジャーパウダーを入れ、混ぜる。
(注)スチーマーで泡立てたミルクをのせるのもおすすめ。砂糖はお好みで。
風味付けのブランデーが香り、生クリームをたっぷりのせたウィーン風のコーヒーは、大人の味わい。
材料(1人分)
- ドリップコーヒー・・・150cc
- ブランデー・・・5cc
- ホイップクリーム(生クリーム100ccにグラニュー糖10グラムを加える)・・・適量
つくりかた
- 1.濃いめにドリップしたコーヒーに、ブランデーを入れる。
- 2.生クリームはなめらかなツノが立つくらいに泡立て(7~8分立て)、コーヒーにのせる。お好みで甘味を足しても。
この情報は2018年 秋号掲載時点のものです