国立大学法人九州大学
九州電力株式会社
NEDOが公募するフロンティア育成事業の委託先に採択されました
-九州地域の天然水素資源の実用化に向けた研究開発を開始-
国立大学法人九州大学(以下「九州大学」)と九州電力株式会社(以下「九州電力」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募する「NEDO先導研究プログラム/フロンティア育成事業(注1)」の委託先に、本年5月20日に採択されました。
今回採択された事業では、天然水素(注2)の生成ポテンシャルが高い可能性がある九州地域を対象に、天然水素の生産・供給・利用の技術条件を整理し、将来の実用化に向けた研究開発を進めます。天然水素の研究開発はまだ始まったばかりであり、本事業は日本において先駆けとなる取組みです。
天然水素は日本国内で生産できる環境にやさしいエネルギー資源であり、実用化されれば、日本のエネルギー政策の基本方針であるS+3E(安定供給、経済効率性、環境適合)への貢献が期待されます。また、地産地消のエネルギー資源として地域経済の活性化への寄与も考えられます。
両者は今後も、九州大学が学術研究の蓄積で培った技術力と、九州電力がこれまでエネルギー利活用の高度化に向けておこなってきた研究の実証及び社会実装に関する実践力を活かし、2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けて、天然水素の実用化に向けた研究開発を続けてまいります。
注1 脱炭素と産業成長が期待される新分野で、NEDOが将来の事業化に向けた初期研究を支援する事業です。
注2 水素には化石資源から製造される「グレー水素」や、再生可能エネルギーを利用した「グリーン水素」などがありますが、天然水素は地下に自然に存在するもので、新たなエネルギー源として近年注目されています。
以上