当社は、グループ会社のニシム電子工業株式会社(略称:ニシム電子、本社:福岡市、代表取締役社長:水上 開)と共同で、ニシム電子が開発した「広域設置型EV充電スタンド」を活用した充電インフラ管理サービスの実証試験を福岡市天神地区で本日から実施します。
1 取組みの背景
当社は、平成21年8月から業務用車両として電気自動車(EV)の本格導入を開始している。また、グループ会社の株式会社キューキ(本社:福岡市、代表取締役社長:小山 一民)が平成21年9月からEV用急速充電器の販売を開始するなど、運輸面でのCO2排出抑制や九州内におけるEVの普及促進に九州電力グループを挙げて取組んでいる。
こうした中、今年7月に福岡市が公表した「福岡市次世代自動車普及促進ビジョン」の中間とりまとめにおいて、EVの利用拡大のためには充電ネットワークの充実を図る必要があり、特に普通充電設備(※)については、不特定多数の人が利用できる天神地区等の商業施設での充実の必要性が提言されている。
(※)電気容量3kW程度(100V/200V)の電源コンセント。EVの充電量が空の状態から満充電に要する時間が約7時間(200V)から約14時間(100V)程度必要。
2 実証試験の目的
不特定多数の人が利用する商業施設の駐車場に普通充電設備を設置し、実際に充電サービスを利用してもらうことにより、サービス内容および充電インフラ整備に関するニーズ・課題を調査・評価する。
(1)充電設備の機能面の検証 |
- 本実証試験では、不特定多数の人の利用を考慮し、漏電対策・感電対策を施す等安全性に配慮した「スタンド型200V電源コンセント」(以下:充電スタンド)を設置。
- 本充電スタンドは、当社総合研究所が開発し、特許を取得している小型充電用装置(製品名:EVコンセント)および通信モジュールを内蔵しており、ニシム電子のサービスセンターと通信、接続を行うことで、利用者認証(特定)や利用状況配信(充電時間、電力使用量など)および充電器状態監視(使用状態、異常等)などのサービスの提供が可能。
〔参考資料1〕充電スタンドの外観・仕様(511KB)
〔参考資料2〕EVコンセントの外観・仕様(1291KB)
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(2)充電サービス利用動向調査 |
- 実証試験期間中に充電サービス利用者および駐車場管理者に簡単なアンケートを依頼予定。
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3 実施期間
- 平成22年11月8日~平成23年3月末(予定)
- 準備が出来た駐車場から順次一般開放
- 実施期間は、利用者等の状況により延長する可能性あり
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4 実証試験の実施方法
(1)充電スタンド設置場所 |
- 次の各駐車場に検証用充電スタンド(200V電源コンセント2口)を各1基設置。
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設置場所 |
住所 |
駐車場管理者 |
タイプ |
スタンド
設置位置 |
(1)綾杉立体駐車場 |
福岡市中央区天神1丁目15-22 |
綾杉不動産株式会社 |
立体(自走式) |
4階 |
(2)紙与パーキング大名 |
福岡市中央区大名2丁目4-40 |
紙与産業株式会社 |
立体(自走式) |
1階 |
(3)天神地下街南駐車場 |
福岡市中央区天神2丁目地下1~3号 |
福岡地下街開発株式会社 |
地下(自走式) |
地下2階 |
(4)ソラリアターミナル駐車場 |
福岡市中央区天神2丁目1-1 |
西日本鉄道株式会社 |
平地(自走式) |
7階 |
(5)福住大名1丁目パーク |
福岡市中央区大名1丁目15 |
株式会社福住 |
平地(屋外) |
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〔補足1〕充電スタンド設置場所の選定について |
- 設置場所選定にあたっては、天神地区の企業・団体などで構成される「まちづくり協議会(We Love 天神協議会)」の会員企業の皆さまに実証試験への参加を呼びかけ、賛同が得られた上記事業者さまが管理する駐車場に設置させていただいた。
- 九州最大の商業地域である天神地区で実施することで、EV利用者の利便性向上が期待できるとともにEVを広くPRできることから、EV普及の後押しになることを見込む。
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〔補足2〕案内表示の統一について |
- 天神地区での一体的な取組みのPRとEV利用者の視認性向上を目的に駐車場内に設置する案内表示を統一。
〔参考資料3〕各駐車場への設置イメージ(395KB)
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共通ピクト |
案内表示板イメージ |
(2)充電スタンド利用方法 |
- 会員登録などの事前手続きは不要。
- 充電スタンドの利用には「QRコード読取り機能付の携帯電話」が必要。
〔参考資料4〕充電スタンド利用操作手順(281KB)
- 充電スタンドに充電ケーブルは付属していないので、EVに標準装備されている「AC200V充電ケーブル」をご利用いただく。
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(3)利用料金 |
実証試験期間中は電気代および充電サービス利用料とも無料
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5 今後の展開
九州電力とニシム電子の両社は、本試験を通して得られた情報を分析・評価の上、本格サービス提供に向けて更なるサービス内容の見直しを図るとともに、将来の課金・収納サービスへの対応も視野に入れ、充電インフラ管理サービス普及に向けたビジネスモデル確立を目指す。
<問合せ先>
- 実証試験全般について:九州電力株式会社 情報通信事業部 新規事業開発グループ
笛田(ふえた)、石橋 電話番号:092-726-1959
- EV充電スタンド仕様、操作方法について:ニシム電子工業株式会社 サービス事業推進本部
カーシェアリングビジネス推進部
中島、宍野(ししの) 電話番号:092-482-4732
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