今夏における需給見通し
今夏の需給見通し
(1)今夏の需給見通し
- 今夏(7、8月)の最大電力需要については、定着節電として、昨夏の節電実績の約9割(161万kW)を織り込むとともに、至近の景気の動向等を踏まえた結果、平成25年度並み猛暑で1,671万kWと想定しています。
- これに対して、原子力の再稼働がなく、電源開発株式会社松浦火力2号機の運転再開が見込めない場合、平成25年度並みの猛暑を前提とした最大電力需要に対して、中部電力以西(中西地域)の電力各社からの応援融通受電などに加え、周波数変換装置(FC)(注)を通じた東地域からの応援融通を予め織り込むことで、電力の安定供給に最低限必要な予備力(予備率3%)を何とか確保できる見通しですが、昨夏より大幅に厳しい需給状況になることが予想されます。
- また、国からは、FCの容量には限りがあることから、中西地域の電力会社(特に九州・関西電力)に対して、FCを通じた東地域からの電力融通に予め頼らずとも、電力の安定供給を確保できることを目指し、更なる需給対策に取組むよう、指示がなされております。
- このため、当社は、FCを通じた東地域からの電力融通が見込めない場合や、火力発電所のトラブル等のリスクに備えるため、あらゆる需給両面の対策に取組んでまいります。
(注) | 電気の周波数は、東地域の電力会社が50Hzで、中西地域の電力会社は60Hzと異なるため、東西間の電力融通を行うためには、周波数変換装置(FC:frequency converter)を経由することが必要 |
7月 | 8月 | 9月 | ||
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供給力-需要 [予備率] |
51 [3.0%] |
51 [3.0%] |
46 [3.0%] |
|
需要(注1) | 1,671 | 1,671 | 1,516 | |
供給力(合計) | 1,722 | 1,722 | 1,562 | |
原子力 | 0 | 0 | 0 | |
火力 | 1,180 | 1,179 | 1,142 | |
水力 | 114 | 109 | 110 | |
揚水 | 221 | 221 | 191 | |
太陽光 | 31 | 33 | 19 | |
風力 | 1 | 1 | 1 | |
地熱 | 16 | 16 | 15 | |
融通 | 145(注2) | 149(注2) | 71 | |
新電力等 | 14 | 14 | 14 | |
(注1)平成25年度並みの猛暑を想定 (注2)7、8月の融通は、東地域からの周波数変換装置(FC)を通じた受電分(20万kW)を含む (東地域からのFCを通じた応援融通がない場合) |
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供給力-需要 [予備率] |
27 [1.6%] |
22 [1.3%] |
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※四捨五入の関係で合計値が合わないことがある |
(2)電力の安定供給に向けた取組み
当社は、国の「FCを通じた電力融通に予め頼らずとも電力の安定供給を確保するための更なる取組要請等」を踏まえ、これまでの需給対策も含め、今後、更なる他社からの受電増や、需要対策等の需給対策を進めていきます。
- 供給力確保に向けて、当社は以下のような取組みを行います。
- 火力・水力発電所の補修停止時期の調整
- 設備の保安上、繰り延べ困難なものを除き、補修の時期を調整
- 火力燃料の追加調達
- 原子力の代替として、必要な火力燃料を調達
- 緊急設置電源の活用
- 豊前発電所のディーゼル発電機、離島用の移動用発電機を活用
- 火力発電所の供給力増
- 新大分発電所の吸気冷却装置による出力向上、緊急的な火力出力向上運転を実施
- 水力発電所の廃止時期繰り延べ
- 甲佐発電所の設備更新に伴う廃止時期を繰り延べ
- 他社からの受電
- 東日本を含む他の電力会社からの応援融通の受電
- 新電力・発電事業者からの受電、今後、更なる受電増に向け取組み
- 自家発からの受電
- 電力取引市場(先渡し等)からの電力調達への取組み
- 火力発電設備等の保守・保安の一層の強化
- 火力・水力発電所の補修停止時期の調整
- 節電にご協力いただくために、当社は以下のような取組みを行います。
- スポット負荷調整契約のコンサルを実施
- 節電アグリゲーターを募集
- 大口お客さまへの個別訪問を通した節電ご協力お願い
- 当社ホームページを活用した「でんき予報」等による需給状況の発信
- 検針のお知らせ票裏面、当社ホームページ、Facebookページ、TV・新聞等を活用した節電ご協力お願い
今夏における節電ご協力のお願いについて |
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節電へのご協力のお願い
- 当社の今夏の需給見通しや、国からの節電要請を踏まえ、お客さまにおかれましては、ご不便とご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんが、以下の内容で、引き続き、節電へのご協力をお願いいたします。
●お願いの内容
- 昨夏より大幅に厳しい需給状況を踏まえ、お客さまには、少なくとも、昨夏お取組みいただいた節電を目安に、生活・健康や生産・経済活動に支障のない範囲で可能な限り、節電にご協力いただきますようお願いいたします。
特に、猛暑日となることが予想される場合などには、体調に十分ご留意の上、今一度、お客さまの身の回りでできる節電をご確認いただき、一層の節電(空調の一時停止、照明の消灯等)へのご協力をお願いいたします。
期間: | 平成26年7月1日(火曜日)~9月30日(火曜日)の平日 (お盆期間8月13日(水曜日)~8月15日(金曜日)を除く) |
時間帯: | 9時~20時 |
需給ひっ迫予想時のより一層の節電のお願い
- 発電所のトラブル等の不測の事態によって、需給ひっ迫(予備率3%未満)が予想される場合には、他社からの追加の電力調達等の供給力対策やスポット負荷調整契約、節電アグリゲーターによる負荷抑制等の需要対策を行います。
- さらに、所轄官庁や自治体との連携をとりながら、報道機関やホームページ等を通じたお願いに加え、「緊急時の節電ご協力お願いメール」等による緊急の節電要請を行います。
- その際、お客さまにおかれましては、体調に十分ご留意の上、身の回りでできる節電をご確認いただき、より一層の節電(空調の一時停止、照明の消灯等)にご協力をお願いいたします。
緊急節電をお願いするタイミング
- 前週木曜日の夕方
翌週(月曜日から金曜日)のうち、需給ひっ迫が予想される日をお知らせし、より一層の節電の準備をお願いします。 - 前日の夕方
翌日の需給ひっ迫の可能性が高まったことをお知らせし、翌日に備えたより一層の節電の準備をお願いします。 - 当日の朝
需給ひっ迫がほぼ確実になったことをお知らせし、当該時間帯におけるより一層の節電の実施をお願いします。
※需給ひっ迫時(供給予備率3%未満)において、必要条件を満たした場合には、非常用発電機のご活用が可能です。
ご活用にあたっては、九州産業保安監督部への事前届出が必要となります。
なお、九州産業保安監督部への届出様式や用件などの詳細については、九州産業保安監督部ホームページ(別ウィンドウ)をご覧ください。
関連プレスリリース
2014年(平成26年)
- 9月26日 (お知らせ)川内発電所2号機 ボイラー修理完了の見通しについて
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- 7月7日 (お知らせ)苓北発電所1号機の法定点検完了について
- 7月7日 (お知らせ)相浦発電所2号機 ポンプ不具合の復旧見通しについて
- 7月1日 国からの要請を踏まえた更なる需給対策の取組み状況について
- 7月1日 (お知らせ)苓北発電所1号機の法定点検完了の見通しについて
- 7月1日 (お知らせ)相浦発電所2号機 起動中のポンプ不具合について
- 6月25日 「でんき予報」の掲載内容の追加について
- 6月24日 (お知らせ)苓北発電所1号機の法定点検期間の延長について
- 5月19日 節電アグリゲーター事業者の募集について
- 5月16日 今夏における節電ご協力のお願いについて
- 4月17日 今夏の電力の供給力及び需要の見通しに関する報告について(原子力発電所の再稼働がない場合)
- 3月31日 今冬の節電ご協力へのお礼について
- 2月24日 豊前発電所1号機 通常運転復帰について
- 2月20日 豊前発電所1号機 ボイラー給水ポンプ停止に伴う出力低下について