
現在の業務内容をお聞かせください。
鉄塔やそれを結ぶ電線などの送電設備に関わる方針策定、予算の計画・管理をしています。
例えば、鉄塔や電線に異常がないか点検・巡視を行う業務や、送電線と樹木との接近による電気事故を予防するために樹木を伐採する業務などがありますが、それらを各支社で実施するための部門方針策定および予算管理などをしています。
また現在の伐採業務は、作業員が山の中に出向いて手作業で行うのが主流ですが、そのような業務の効率化・高度化に向けた検討もおこなっています。最近ではデジタル技術の進展により、様々な機械やツールが登場しており、同じく伐採業務を実施している他部門や他社とも情報交換をしながら検討を進めています。
ほかにも「電工PR作業会」という全国大の会議にも参加しています。
電工とは、送電線の建設や保守に関連する特殊な技能や技術を持っている大変重要な職業なのですが、その人たちの認知度が低いことや、人材不足などの課題があります。現在では電工が行う業務にドローンを活用するなど、新しい技術を取り入れながら、電工という職業や送電業界全体をPRする活動をおこなっています。

現在の仕事のやりがい、面白いところをお聞かせください。
送電設備は、発電所で作られた電気をお客さまに届けるための電力供給の根幹になるものです。人体でいえば大動脈のような設備で、お客さまの快適で安定した生活を支える重要なものだと思っています。
この設備を守るための巡視や点検、伐採などの保全関係の計画や管理を行うことによって、自分の仕事がお客さまの生活を守っていることを自覚でき、やりがいを感じています。
そして社内外のさまざまな人と関わることが多く、いろいろなお話を聞く機会に恵まれ、人とのつながりを感じながら業務を行えることが面白いと思っています。
働く場として、九州電力送配電を選んだきっかけは何ですか。
子どものころは「お花屋さん」や「ケーキ屋さん」のような、具体的な職業を将来の夢として考えたことはあまりありませんでした。ただ、社会に貢献できるような、人の役に立てるような仕事がしたいと、ずっと漠然と思っていたんです。
私は高専の卒業生なのですが、当初は介護ロボットを作るような分野で社会貢献したいと考えていました。しかし就職活動を行う際、先生から「電気は人の生活の基本になるもので、九州の人のみんなの役に立てるよ」と、九州電力を薦めていただきました。
そのお話しを聞いて、確かに電気関係なら一番多くの人の役に立てるんじゃないかと思い、当社への入社を志しました。最初に興味を持ったロボット製作も、電気が無ければできないものですよね。

これまでやりがいを感じた仕事、面白かった業務をお聞かせください。

入社してすぐの3年間は、設備の保全業務を行うグループ会社の九電ハイテックに出向しました。実際に鉄塔の上で行う作業は、少しの間違いでもその地域のお客さまの停電につながりますし、自分の命に関わることでもありますので、行動の一つ一つに重い責任を感じていました。
けれど、社会人になってすぐに学生の頃とはまったく違う責任の重さを感じられたことで、この仕事に対する使命感が高まり、やりがいにつながったと思います。
またその作業中に地域のお客さまから「何の作業をしてるんですか?」と声をかけられることもありました。それで簡単にご説明すると、「頑張って」とか「ありがとう」というようなお言葉をいただけるんです。
入社前に希望した通り、役に立てていることが実感できて、すごく良い経験でした。
電工のPR活動は社内でも力を入れています。北九州支社の電力部設備管理グループに所属していた時に、若手社員を中心として現状の業界イメージを変えるようなアイディアを出し合い、当社オリジナルの仕事猫コラボLINEスタンプを作りました。毎月の販売数をチェックしているのですが、ありがたいことに多くの方にご利用いただいております。
若手社員の柔軟な発想を先輩たちが後押しして、実際に事業化させてくれるような社風も、当社のいいところだと思います。
女性として働く中で、職場のどんな点に働きやすさを感じていますか?
社内や社外の関係者の方も、性別や年代を問わず話しやすい雰囲気です。積極的に先輩方から声をかけてくれて、さまざまなアドバイスなどをもらえる環境なので、すごく働きやすいと感じています。
また仕事だけでなく、懇親会や社内レクリエーションもあり、そこで風通しがいい関係が出来上がっているように思います。
所属する部門は男性社員が多いのですが、いい意味で「女性だから」といった性別にこだわった視点がなくて、それが働きやすさに繋がっているのかなと思います。社内でもDEI推進といった文化が醸成されつつあり、いろんな人が働きやすい企業風土作りが浸透してきていると感じます。

結婚や出産などライフステージの変化に際して、実際に使った社内制度があればお聞かせください。
今年結婚したのですが、社内では通称使用が可能なので、業務上は旧姓のままです。メールアドレスや名刺も全部、結婚前のまま使わせてもらっています。フレックスタイム勤務制度が利用できる職場では、子育て世帯の先輩方は出勤や退勤の時間を調整して、お子さんの送り迎えなどに活用されています。
そういった柔軟な勤務制度は、ごく普通に、当たり前に活用できる雰囲気があります。
今後のご自身の夢や目標を教えてください。
入社して10年ほどになりますが、さきほどお話ししたドローンや伐採機械の導入など、送電業界でも技術革新が進みつつあることを実感しています。
今後は、作業の効率化や高度化の取組みをさらに加速させることで作業員の労働環境を改善し、もっと働きやすい、「働いてみたいな」と思ってもらえる送電業界を作っていきたいという願望があります。そのためにも、今後はそのようなシステムの開発や、効率化に携わる業務もやってみたいです。
また私生活では結婚したばかりなんですが、子どもを産んだとしても社内のサポート制度をうまく活用して、長く働いていきたいな……というのが目標です。
1日のスケジュール

キャリアステップ
