サステナビリティ

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(4) 環境アセスメント (環境影響評価)

 環境アセスメントとは,「環境に影響を及ぼす事業について,事前に事業者自らが調査・予測・評価を行い,その事業を環境保全上,より望ましいものとする仕組み」です。
 日本では,閣議決定(1984年)や通産省省議決定(1977年)などに基づいて環境アセスメントが実施されてきましたが,1999年6月,環境影響評価法(環境アセスメント法)が施行され,それに伴い電気事業法も一部改正されました。これにより一定規模以上の発電所の設置等にあたっては,法に基づく手続きが必要となりました。

 九州電力では,松浦発電所2号機の出力変更(70万kW→100万kW)に伴って,1997年9月から通産省省議決定に基づく環境アセスメントを実施していましたが,環境アセスメント法等施行後は,同法律に基づく手続きに移行し,環境アセスメントを完了しました。

【発電所の環境アセスメントの手続き】
(1) スクリーニング
事業計画を作成し,第1種事業規模であれば,スコーピング手続きに移ります。
第1種事業規模に準ずる規模(第2種事業規模)の場合,国が環境アセスメントが必要か否か判定します。この判定は知事の意見も踏まえて行われます。
(2) スコーピング
発電所設置前の環境現況調査項目及び発電所設置による影響の予測手法・評価方法などを記載した「方法書」を作成します。
方法書を縦覧し,住民・自治体の意見を聴くとともに国の審査を受けて,調査・予測・評価について決定します。
(3) 調査,評価,審査
スコーピング結果に基づき,発電所周辺の環境の現況を調査します。
現況調査結果に基づき,環境への影響予測・評価及び環境保全対策等を記載した「環境影響評価準備書(準備書)」を作成します。
準備書を縦覧し,住民・自治体の意見を聴くとともに,国の審査を受けます。
国の審査結果を踏まえ,準備書を修正し,「環境影響評価書(評価書)」を作成,縦覧します。 

●環境アセスメント制度の流れ
環境アセスメント制度の流れの図説