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原子力規制検査結果について「川内原子力発電所1、2号機 放射線管理区域内の放射線作業環境測定における不適切な評価」

発生日

2023年5月17日

発電所

九州電力 川内原子力発電所1、2号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力89万kW)

内容

事象

2023年5月17日の原子力規制委員会において、令和4年度第4四半期の原子力規制検査結果が報告され、次のことについて、安全重要度「緑」、深刻度の評価「SLⅣ(通知なし)」(注)と判断されました。

概要

 放射線管理区域内の作業では、作業者の内部被ばく防止のため、空気中の放射性物質濃度について、測定装置で測定した値をもとに、社内規定に定めている計算式を用いて算出し、必要な防護措置をとっています。
 今回、この計算式に用いている定数の値に誤りが確認され、これまで空気中の放射性物質濃度に基づく適切な防護措置の判断をおこなっていなかったこと、また、測定装置を更新する際に、定数の適切な見直しが行われていなかったことについて、指摘を受けました。

 この指摘を受け、社内規定に定めている定数を見直すとともに、測定装置を更新する際は定数を見直すことを社内規定に明記しました。

 なお、必要な防護措置の判断基準は、法令で定める基準値を十分下回っているとともに、これまでに有意な内部被ばくは確認されていないことから、放射線安全に影響はありません。

(注) 安全重要度「緑」とは、検査指摘事項が、安全確保の機能又は性能への影響があるが限定的かつ極めて小さなものであり、事業者の改善措置活動により改善が見込める水準であるという評価結果をいう。
 SL(Severity Level)は、検査指摘事項に対して、原子力規制庁が必要に応じて講じる規制対応措置(原子炉等規制法に基づく措置命令、行政指導など)を決定するために、原子力安全に係る重要度評価とは別に評価される深刻度レベルであり、SLⅣは最も深刻度の低い評価結果である。