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原子力規制検査結果について「玄海原子力発電所3号機 鉛遮へい板の設置に伴う1次冷却材モニタの指示値低下」

発生日

2022年2月16日

発電所

九州電力 玄海原子力発電所3号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力118万kW)

内容

事象

2022年2月16日の原子力規制委員会において、令和3年度第3四半期の原子力規制検査結果が報告され、次のことについて、安全重要度「緑」、深刻度の評価「SLⅣ(通知なし)」(注1)と判断されました。

概要

2021年10月14日、原子力規制検査(日常検査)において、通常運転中の3号機の1次冷却材モニタ(以下、「R-70」という。)(注2)の指示値が、通常の値よりも低下していることが確認されました。
R-70の周辺を確認したところ、被ばく低減対策として、R-70と配管の間に鉛遮へい板が設置されていました。これにより、R-70の指示値が通常の値よりも低下していたものです。
本事象について、「作業管理等において予防措置を講ずることは可能であった。鉛遮へい板が設置されていた期間は、R-70の監視に悪影響を与えた。」との指摘を受けました。

この指摘を受け、稼働設備の周辺で新たに設備を設置する工事等を実施する場合は、当社社員と請負会社社員双方により、稼働設備に影響を与えるような作業がないか確認するよう、規定文書に明記します。
また、R-70の周辺に鉛遮へい板を設置する場合には、R-70に影響を与えるおそれがあるため、当該エリア近傍に注意喚起のための標識を設置するとともに、全所員に対し本事案について周知・教育を実施します。

(注1)安全重要度「緑」とは、検査指摘事項が、安全確保の機能又は性能への影響があるが限定的かつきわめて小さなものであり、事業者の改善活動で改善すべき水準であるという評価結果をいう。
SL(Severity Level)は、検査指摘事項に対して、原子力規制庁が必要に応じて講じる規制対応措置(原子炉等規制法に基づく措置命令、行政指導など)を決定するために、原子力安全に係る重要度評価とは別に評価される深刻度レベルであり、SLⅣ(通知なし)は最も深刻度が低く、原子力規制庁による規制対応措置が不要なもの。

(注2)1次冷却材モニタ(R-70)
定期的に実施する1次冷却材のサンプリングによる化学分析の補助として、1次冷却材から放出される放射線量の傾向監視を行う設備。

以上